多様な働き方

みずほフィナンシャルグループのケース ―約9割が直接雇用に。紹介予定派遣を通じて無理なく始められる仕事って?

企業事例

2016年04月15日

リクルートスタッフィング、ならびにスタッフサービスでは、「紹介予定派遣」という仕組みの派遣サービスを提供しています。紹介予定派遣とは、一定期間、同社からの派遣スタッフとして就業したあと、スタッフと派遣先企業の双方が合意すれば、派遣先企業との直接雇用に切り替わる制度です。まず実際に働いてみてから、「社員として働きたいかどうか」を判断できるメリットがあります。

みずほフィナンシャルグループ(以下、みずほFG)のみずほ銀行では、約3万4000人の社員のうち、 8000人が事務や窓口業務を担当するスタッフ職として重要な戦力となっています。 紹介予定派遣としては年間約300人が勤務開始し、約9割がスタッフ職として直接雇用されている実績があるとのことです。 実際、どのように制度を運用しているのか、みずほFGの武田氏に話を聞きました。

「定時に終わり保育園へお迎えに行ける」

同社グローバル人事業務部で企画を担当する武田氏

同社グローバル人事業務部で企画を担当する武田氏

「本社での事務系の仕事を中心に紹介予定派遣でスタッフ職を募集しています。 基本的な勤務時間を9時から17時としているので、仕事と育児の両立ができる 働き方をしたい方からの応募が多いですね。 まずは、スタッフ職として仕事をしていただきますが、やる気があって、能力を発揮している方の中には、 職員に登用され、さらに活躍の機会を広げている方もいます。」(武田氏)

紹介予定派遣は、通常の派遣サービスとは異なり、勤務を開始する前に派遣先企業による面接があります。 派遣会社が、事前に伝えられた条件に沿ってスタッフを派遣先企業に紹介し、派遣先企業は、 お客さまから信頼を得られるような人材かどうか等、実際に面接して確認します。 スタッフにとっても、派遣先企業での面接を通じ、具体的な業務内容や雰囲気を知る機会となります。 また、紹介予定派遣では、スタッフが実際に職場で働いた後に、 これからも続けるかどうかをスタッフ・派遣先企業双方が判断するため、お互いのミスマッチが少なくなっているそうです。

「職場に合う、合わないというのは、実際に働いてみないとが分からない点もあります。また、 子育てなどで仕事にブランクがある方は特にフォローが必要です。困った時に相談窓口になるなどスタッフに寄り添うという点はもちろん、 仕事への向き合い方をトレーニングするという点でも、職場の外から派遣会社のサポートも得られる、 という点は、スタッフ本人にとっても、我々派遣先企業にとっても、 メリットがあると感じています。」(武田氏)

実際に、最近紹介予定派遣からみずほ銀行で直接雇用となった方の中にも、 育児をしながら働いている女性がいます。 その方は、スキルを磨きながら様々な企業で働いてきましたが、 「これまでに学び、経験してきたスキルを活かして長期的に働きたい」と、 リクルートスタッフィングの紹介予定派遣を選択し、国際貿易を支える様々な金融サービスを提供する グローバルトレードファイナンス営業部で事務の仕事をしています。

「今は、9時から17時まで働いているのですが、これまで培ってきた語学のスキルなども活かすことができ、日々充実しています。 多くの求人では終業時間が17時30分や18時ですが、今の仕事は、基本的に残業が無い仕事で、 17時でピタッと帰ることができるので、すごく働きやすいですね。 たったの30分、1時間の違いなのですが、定時に終わり保育園にお迎えに行けるので助かっています。」

育児休業等利用者数は5年で2倍に

みずほFGでは、スタッフ職も含め、「ワーク・ライフ・バランス支援制度」として、 満2歳までの育児休業や、小学3年生までの短時間勤務措置などを整えています。 制度を利用しやすい環境づくりにも取り組んでおり、育児休業等利用者数は2014年度で1,880人。 09年度(946人)と比較すると約2倍に増えています。

「制度の利用者が増えてきたのは、ソフト面での施策の成果が出てきたということだと思います。 多様な人材が活躍する会社になれば、多様な目線でサービスを提供できるようになります。 例えば、これまで以上に女性が活躍することで、男性目線では視野に入らなかったところにも サービスを提供できるようになり、より多くのお客さまから支持される会社になれると考えています。」(武田氏)

 

■参考情報

みずほフィナンシャルグループ「ダイバーシティへの取り組み」

 

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