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両立支援夫婦ストレス解消★30日間ブートキャンプ

パパによる夫婦の関係改善チャレンジがスタート。普段、妻に言わない本音をぶっちゃけトーク!|Season2 夫編01

共働き育児

2020年03月03日

パパによる夫婦の関係改善チャレンジがスタート。普段、妻に言わない本音をぶっちゃけトーク!|Season2 夫編01

「お互い働いているのに、私ばっかり家事してない?(泣)」「オレだって、よかれと思って家事してるのに、いちいち文句言わないで!」好きで一緒になったはずのパートナーなのに、イライラは募るばかり。そんなストレスを抱える働くパパとママのための新企画がスタート。匿名座談会で夫婦間のモヤモヤとイライラを包み隠さず吐き出しながら、夫婦間のコミュニケーションのプロのアドバイスをもとに、ごきげんな関係へと改善を試みていく30日間のようすをレポートします。

Season1妻編では『夫へのイライラを何とかしたい!』という妻の本音とその改善策がテーマの中心でしたが、その裏側で夫たちはどんな不満を抱えているのでしょうか。夫編では、2名のパパが夫婦の関係改善にチャレンジ。一人は妻が専業主婦、もう一人は妻がバリキャリワーママという、家族内での役割分担が異なる二人の本音に迫ります。

今回もアドバイザーには、NPO法人子育て学協会会長の山本直美先生をお迎え。「ファミリー・ビルディング」の視点からさまざまなヒントをお伝えし、悩めるパパたちが夫婦関係改善のためのワークアウトに挑みます。レッツ・ブートキャンプ!

座談会参加者紹介

<座談会参加者紹介>

Aさん(右)
人材業界の代理店営業職。平日は22時~23時頃に帰宅する生活。妻が現在子育てに専念しているため、家事分担比率は妻95%、夫5%。1歳9カ月の娘が1人。

Bさん(左)
食品メーカーの研究開発職で、仕事柄時間のコントロールはしやすい環境。妻が今年起業したばかりで土日も仕事をしていることも。2歳の双子の娘たちがいる。

子どもは、大人が思っている以上にパパを見て育つのです

山本先生: 今回は、二人のパパに集まっていただきました。はじめにお伝えしておきたいのは、子育てにおけるパパの存在感。私はもともと幼稚園の先生で、今年で25周年になる親子教室も運営してきたのですが、それらの経験から感じるのは、子育てにおいてパパの影響度は、みなさんが思っている以上に大きいことです。

世の中では子育て=ママというイメージがまだまだ強いですが、たくさんの子どもたちを見ていると、パパが積極的に育児に関わっている子どもは、みんな伸び伸びとしているんですよ。子どもたちは、ちゃんとパパのことを見ています。例えば、パパの言葉づかいはその家庭の文化にもなる。話し方が乱暴だとそれが子どもの話し方に影響します。

そういう意味で、夫婦が良好な関係でいることは大切。でも、やり方は家庭ごとに違ってよいのだと思います。ご夫婦それぞれの心地よいあり方を探り、自分たちの家族らしさを見つける30日間にしましょう!

Aさん、Bさん: よろしくお願いします!

山本先生

専業主婦家庭と双子がいる共働き家庭。立場の異なるパパ二人の自己紹介

Aさん

山本先生: では、まず自己紹介からはじめましょうか。

Aさん: はい。人材業界で営業の仕事をしています。29歳で転職して今年で33歳。子どもは1歳9カ月の娘が一人います。妻は僕と同い年。もともとは業務委託で企業の事務業務を受託していたのですが、今は子育てに専念するために働いてはいません。

山本先生: 奥様と同い年なんですね。年齢が同じご夫婦には独特の関係性があるのをご存知ですか。無意識のうちに、夫婦で競いあうそうですよ。

Aさん: そうなんですか!?

山本先生: 「なんであなただけ?(なんで私ばっかり)」という感情が芽生えやすいそうです。同い年だけに限らず、年齢が近い夫婦は「キャリア形成の重要な時期が重なりやすい」ので、このことを前提に夫婦間で配慮しあえるとよいかもしれません。

ところで、Aさんはどんな働き方をされていますか?

Aさん: 一応勤務時間は決まっていますが、妻の体調によっては家事をやるために出勤時間を調整できるくらいの自由度はありますね。現在、第二子妊娠中なんです。

山本先生: それはおめでとうございます!今何カ月ですか?

Aさん: 5カ月目で、そろそろ安定期。7月出産予定です。

山本先生: 大変な時期ですから、Aさんのように柔軟に対応できると奥様も安心ですね。さて、お次はBさんお願いします。

Bさん: 僕の仕事は食品メーカーの研究開発職です。お客さま相手の仕事ではないので、ある程度時間はコントロールできますね。子どもは女の子二人で、2歳の双子。そのため家事育児は僕と妻の二人がかりでやらないと、どうにもまわらないというのが実態です。

山本先生: 双子のご両親はどの家庭もそうおっしゃいますよね。ちなみに食品の研究職ということは、「食べるのも仕事のうち」ですか?

Bさん: そうですね。仕事でお腹いっぱいになっちゃって、「今日はご飯いらないよ」なんて連絡したら、「急に言わないで!」と妻に怒られるときもあります。

山本先生: たしかに奥様が思う旦那様の困った発言として「突然、今日はご飯いらないと言う」は、よく話題に上がりますよ。意識して早めに伝えるのも大切かもしれませんね。

僕にだってやる気はあるのに、妻から戦力として期待されていないのかな...

Aさん

山本先生: ご夫婦での家事・育児の役割分担をどうしていますか。

Aさん: うちは妻が基本的に家にいますし、僕の帰宅が22時を過ぎることがほとんどなので、平日はほぼ妻に任せっきりです。妻が働いていた時期もありましたが、彼女の場合はパソコン1台あればどこでも仕事ができるので在宅で働いており、平日の役割は今とほぼ変わらないです。

なので、せめて土日くらいはやらねばと、週末は朝起きたら娘の着替えや食事が僕の役目です。ほかにも家のことをやるつもりはあるのですが、妻からは「家事は自分でやるから娘を見ていてほしい」とよく言われちゃうんですよ...。だから、朝は食事が終わったら娘と犬の散歩に行き、昼間は遊びに出かけ、夜は子どもの食事と寝かしつけ。これが土日のルーティーンです。あまり家事の戦力だと思われてないのかも...。

妻の洗濯物の干し方がどうしても気になる!

Bさん

山本先生: Bさんの場合は共働きなので、Aさんとは少し事情が違いそうですね。

Bさん: そうですね。朝は僕が娘たちを保育園に連れていき、夕方は妻がお迎えに行くように分担しています。家事についても食事は妻の担当ですが、洗濯は僕の役割。妻は洗濯物の干し方が少し大雑把なところがあって、僕にはどうも気になるんです。「そんな干し方したらシワになっちゃうよ」って。

Aさん: そのセリフ、うちの奥さんから言われたことあるかも(笑)。

Bさん: だから得意な人がやったほうがよいと今の分担になった感覚ですね。でも、やっぱりうちは双子なんで、家事はともかく育児に関してはなんでも二人がかりでやらざるを得ないかな。

山本先生: 週末の過ごし方はいかがですか?

Bさん: 実はうちの妻、働くモチベーションがすごく高くて今年に入って起業したんです。育休も4カ月しか取らなかったくらいですから。最近は経営者になったことで土日も関係なく働いていて、僕が子どもと遊びながら彼女の仕事が終わるのを待っているのが日常になってきました。

効率的で完璧な子育てを目指しているけど...子どもたち目線で考えてみると?

Aさん,Bさん

山本先生: なるほど。AさんもBさんもご夫婦それぞれのバランスを保ちながら分担されている様子ですね。確かに「効率よく家事育児をする」という意味では役割分担って大切です。でも、今日は子どもの目線でも考えてみましょう。子どもたちが一番期待している家事育児のあり方ってどんなものだと思いますか?

Bさん: ......、考えたこともなかったです。

山本先生: 子どもは、パパ・ママと一緒にいたいんですよ。子どもにとっての一番は、「どこに行くか」や「何をするか」よりも、「家族みんなで過ごす」ことなんです。

もちろん、効率を追求することは悪いことではないし、専業主婦の家庭であれば、奥様は平日ずっと子どもに向き合っているのですから、週末はパパが子どもを引き受けて一人の時間をつくってあげることも大切です。

でも、今の時代って、共働き家庭が増えて平日は家族がバラバラに過ごす時間が長いですよね。だからこそ、みんなで過ごす時間を意識してみてはいかがでしょうか。

Aさん: そうですね。どうやって時間をつくったらいいですか?

山本先生: お子さんの年齢にもよりますが、3歳を越えたら一緒に家事をやってみるのも一つの方法です。家事が子どもにとっての"遊び"になります。お米を研ぐ、テーブルを拭くなど、簡単なことから一緒にやってみるとよいかもしれないですね。

年齢に合わせたお手伝いをさせ、徐々に家族の役割分担に巻き込んでいく。そうすると、結果的に子どもが"自律"します。子どもたちも自分に役割ができることが嬉しいんですよ。その逆に「もう小学生なんだから、これくらい自分でやりなさい」や「お兄ちゃんだから、お姉ちゃんだから」という言い聞かせ方は、子どもたちにとって納得できないもの。遊び感覚でお手伝いを始め、少しずつ役割を持たせた方が自律は早いです。

出産後は夫婦の溝なく育児スタートできていた

山本先生: ところで、お二人のご両親は、家事育児の役割分担をどうされていましたか。お二人ともお母さまが専業主婦でいらしたようなので、基本的にはお母さまが全てやられていたということでしょうか?

Aさん、Bさん: そうですね。

山本先生: 実はご両親のあり方が、夫婦観のものさしになっている場合が多いんですよ。男性のお母さんが専業主婦だと、家事は女性がやるものという意識が強く、共働きのご家庭で育つと自分もお手伝いをしてきた経験が多くて、家事に抵抗がないといいます。だから、専業主婦の家庭で育ったBさんが、50:50で家事をやられているのはすごいですね。

Bさん: 高校を出てから結婚するまでずっと一人暮らしだし、子どもは双子だしで、やっぱり自らがやらざるを得なかったのが大きいですよ。あと、妻が出産のときに実家に戻らなかったのもありますね。「実家にいる間に母親が赤ちゃんのお世話を覚えていて、父親が取り残される」って話をよく聞きますけど、うちは子育てのスタートラインがほぼ一緒だったので。

山本先生: たしかに、夫婦で同じスタートラインに立つというのはよいかもしれませんね。パパが家事をやった経験が少ないのは世の中の共通認識だと思うのですが、ママたちも結婚するまで意外と経験してきていないんですよ。それなのになんとなく女性にその役回りが寄ってしまい、徐々にスキルの差が広がっていくというのが実態なのかもしれません。

双子パパが2ヶ月の育休を取ってみた。上司の反応は?仕事は?

Bさん

山本先生: 次に聞いてみたいのは、パパの育休について。今、男性の育休がいろんなところで話題になっています。育休を取る男性が徐々に増えている一方で、ママたちから聞こえてくるのは「取るだけ育休」。会社は休んでいるんだけど、実際は仕事をしていた、実際は家事育児をやってくれない...と呆れている人もいるんです。お二人は、育休を取られましたか?

Bさん: 僕は1カ月ずつ2回取得しました。はじめは子どもたちと妻が家に戻ってくるタイミング、2回目は妻が仕事に復帰するタイミングで僕が交代して仕事を休み、その間は"主夫"をしていました。

山本先生: Bさんが育休を取ることに対して、職場の理解はどうでしたか。

Bさん: 僕自身は生まれてくる子どもが双子だとわかった時点で、育休を取るしかないと心は決まっていたんですが、たまたま上司にも双子のお子さんがいて、理解があったことに助けられましたね。

山本先生: 育休期間を振り返ってみるといかがですか?

Bさん: 一度に二人の新生児が家にやってきたので、忙しすぎて細かいことが思い出せないくらいです。一日中ミルクをあげていた気がしますね(笑)。

でも一つ確実に言えるのは、もし僕が育休を取っていなかったら我が家はまわらなくなっていたということです。出産直後、妻の体調が戻りきっていない時期でも夫の僕は元気ですから、大抵のことは僕がやれました。また、妻が職場復帰するときも、彼女が生活リズムの変化になれるまで僕が家事育児を引き受けられましたから。

Aさん: 会社を休んでいると、仕事が気になりませんか?

Bさん: 最初は気になりましたよ。僕がいない間に何か起きたらと心配で、会社のメールを逐一チェックしていました。でも育休中の生活になれてきた後半は、よい意味で「メールを見てもしょうがない」と気持ちを切り替えましたね。

まとまった育休が取りづらくて週休3日にしてみたら...

Aさん

山本先生: Aさんの場合はいかがですか。

Aさん: 私も育休を取りたい気持ちはありましたが、営業として担当するクライアントがいる以上、休むとなれば誰かに対応を引き継がなくてはいけないので、長期間休むことに抵抗感がありました。

どうしようかと考えて、平日を1日休みにする週休3日だったらお客様にも職場にも影響が少ないだろうということに。妻は里帰り出産だったので、娘と一緒に実家から自宅へ戻ってきたタイミングでしばらく週休3日にしていました。

山本先生: 工夫をして自分の仕事にあった休み方をされたということですね。週休3日にして、どうでしたか。

Aさん: 私もあまり記憶がないですね。家事も育児もやっていたんですけど、何をするにもはじめてなのでよくわからず、バタバタとしていたらあっという間に時間が過ぎていった気がします。

山本先生: そうなんですね。でも、奥様が赤ちゃんを連れて帰ってくるときにAさんが家事・育児を少しでもできたのは、安心だったと思いますよ。

結局、産後クライシスを回避できる育休取得タイミングはいつ?

山本先生: さて、ここでお話しておきたいのは、妻にとって夫が育休を取る意味について。出産後の女性の心身がなかなか回復をしない状況を「産後のひだちが悪い」といった言い方をするように、赤ちゃんを産んだ直後の特に初めの2週間、女性はホルモンのバランスが不安定な状態なんです。

このときに、回復の鍵になるのがパパのワークライフバランス。パパが極端な働き方をしていると、なかなかママの体調が戻らず、産後うつを発症するケースや、最悪の場合自殺に繋がっているというデータもあるんです。

だから、できることなら産後の2週間にパパが育休をとり、ママや赤ちゃんのそばにいて、家事育児を率先できるとよいかもしれません。出産後に急激に夫婦仲が悪くなる「産後クライシス」も、ママが大変な時期にパパの協力が足りなかったことがきっかけになったケースが多いんですよ。

Aさん: なるほど......。今の話、メモを取ってもいいですか?二人目の出産が近づいているので覚えておきたいです。

山本先生: 今回のお二人は、とても家事育児に協力的という印象ですね。でも、そんなお二人だからこその、不満も本当はありますよね?(笑)さあ、いよいよ...「どんなときに奥様にイライラするか」聞かせていただきましょうか!

プロフィール

山本直美氏

山本直美氏

特定非営利活動法人子育て学協会会長。(株)アイ・エス・シー代表取締役。幼稚園教諭を経て、大手託児施設の立ち上げに参画。95年より自らの教育理念実践の場として、保護者と子どものための教室「リトルパルズ」を運営。キッザニア日本進出時の安全管理監修、リクルート事業所内保育室やウィズブック保育園、リトルパルズ・アカデミーなどを運営。独自の教育プログラムや保護者向けの講座を提供。著書に、『できるパパは子どもを伸ばす』(東京書籍)、『子どものココロとアタマを育む 毎日7分、絵本レッスン』(日東書院)など。
(株)アイ・エス・シー
特定非営利活動法人子育て学協会

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