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育児との両立やパラレルワークを実現する新たな生き方 専門スキルを活かして働くZIP WORKERに訊きました

2018.09.25

限られた時間で専門知識やスキルを活かして働く「ZIP WORK」。今、育児や介護、学業との両立や、兼業の方法としてこの働き方を選ぶ人が増えています。時間に制約がある人たちは、なぜZIP WORKを選び、どのように働いているのでしょうか。今回は実際に就業されているZIP WORKER2名にインタビュー。お持ちの専門性が活かせたからこそ実現できたことを伺いました。

11年ぶりの仕事復帰でも、過去の経験を活かせるなんて

伊藤絵理さん
前職:レコード会社の進行管理
現職:マーケティングプロモーション・進行管理
働き方:10時~16時半(週5日)

―伊藤さんはZIP WORKをはじめるまで、子育てに専念されていたそうですね。前職を退職されたのも、育児が理由でしょうか?

私の場合は、結婚を機に家庭へ入る決断をしました。以前はレコード会社で進行管理をしており、音源からCDジャケットの制作に至るまで、リリースに必要なすべての調整・交渉を行うのが私の仕事。邦楽担当だったので、売れる前の新人バンドのライブを下北沢に観に行ったり、毎日がとても充実していました。

ただ、私には仕事と家庭を両立するイメージが持てませんでした。とても大好きな仕事だったし、本音を言えば辞めたくはなかったんですが、どうしても夜型になりがちな業界でしたし、慢性的な長時間労働が当たり前という時代。この生活を断ち切らなければ子どもを産み育てることは無理だろうと思ったんです。

そんな決断の甲斐もあってふたりの子どもに恵まれ、今は小学3年生と5歳の母親という立場に。再び働こうと思いたった時には、気づけば11年という月日が流れていました。

―今の仕事をはじめた決め手はなんですか。

「仕事も頑張りたいけれど、家族のことを一番に考えたい」という私にぴったりの環境だったことですね。仕事探しの際、私の経験や意欲を評価してくれる会社は他にもあったのですが、それはあくまでもフルタイムが前提の場合。時短で働くのであれば、自分の経験を活かすことにこだわってもいられないし、働きがいに目を瞑るのも仕方ないのかなと思っていました。

だから、ZIP WORKで私の経験が活かせる仕事が見つかったのは、「子どものことも、仕事のことも諦めないで良いんだ」と背中を押してもらえたような気持ちです。そもそも私は11年ぶりに仕事復帰する身でしたから、自信がなかったところを勇気付けてもらえたような感覚ですね。

―どんな部分でご自身の専門性が活かせていますか。

今は全国で店舗展開している企業で、キャンペーンなどのプロモーションに必要なポスターやDMなどのツールに携わっています。前職とは業界が異なるものの、ツールの制作やキャンペーンの効果分析に至るまで、社内外の様々な関係者と折衝しながら仕事を進めていくのは、以前の仕事と共通点が多いです。

たとえば進行管理の仕事は、さまざまな人とコミュニケーションを取り、納期を頭 に入れながらスケジュールを管理しスムーズに進行していくことが大切なんです。前 職と職種は違いますがその点は一緒ですね。

―ZIP WORKによって、伊藤さんは何を実現できたと思いますか。

「仕事と子育てのベストなバランス」だと思います。私の場合、根が"仕事好き"なので、期待されるともっと頑張ろうと思うし、11年間のブランクを埋めるためにあれこれ手を出したい気持ちも強いです。けれど、やはり今の私にとっては子どもが一番。家族が最優先という絶対条件がありながらも、仕事にも全力でいたい私には、ちょうど良いバランスがZIP WORKでした。

この先、子どもたちが大きくなったらフルタイムという選択肢もあるかもしれないし、在宅ワークやWワークなど新しい働き方に挑戦しているかもしれません。でも、そうやって色んな可能性を考えたくなったのも、自分のキャリアを肯定しながら無理なく働ける仕事を、復帰のファーストステップにしたからだと思いますね。

書道家の私と、オフィスで働く私両方の世界がある状態が、私のベストです

川島康美さん
前職:銀行のクレジットアナリスト
現職:弁護士事務所の会計システムアドバイザー
働き方:9時半~17時半(週3日)

―川島さんがZIP WORKをはじめたきっかけは何だったのですか。

私は10年間ロンドンに在住し、銀行に勤めていたのですが、その暮らしの中で出会ったのが書道の魅力。日本へ帰国してからも書を学ぶ傍ら、自宅の近くにスタジオを借りて教室を開いたんです。ただ、はじめたばかりということもあり、収入を安定させるには何か別の仕事をしたいなと思い立ちました。

でも、当初はオフィスで働こうとは思っていなかったんです。自宅で出来る翻訳の仕事なら語学力を活かせるかなと、挑戦したこともありました。しかし、実際にやってみると英語が使えることと、翻訳ができることは全く別。いくら英語の読み書きができても、たとえば法律だったり医療だったりと、翻訳する対象の分野に詳しくない限りとても太刀打ちできない。未経験で簡単に副業にできるほど甘い世界ではないことが分かったんです。

書道と並行して働くなら、もう少し自分の金融業界での経験が活かせた方が良い。そう気づいたこともZIP WORKにたどり着いた理由のひとつ。また、気持ちのメリハリをつけたかったのも、オフィスワークを探した理由ですね。書の仕事だけでは、自宅と近所のスタジオを往復する毎日になってしまうので、もっと社会に触れて刺激を受けたかったんです。

―ZIP WORKERとしての働き心地はいかがですか。

今は弁護士事務所の管理部門で週3日働いています。仕事内容は、経理部門とシステム開発の間に立ち、お互いの「やりたいこと」「できること」を整理し、開発・改修の方向性を検討・アドバイスすること。言わば"IT通訳"のような立ち位置ですね。

私は渡英する以前にも国内の銀行に勤務しており、そのときにシステム構築の仕事も経験していました。そのため、会計×ITという今の仕事は、私が培ってきた専門性を発揮しやすく、比較的スムーズに仕事の勘所を掴むことができたように思います。

また私の場合は、短期的な成果が求められる実務というよりは中長期的な視野で進めていく仕事なので、週3日の勤務でも周囲と歩調を合わせやすいのが助かっていますね。とはいえ、業務に割ける時間は限られているので、なるべく突発的なことが起きないように、先々のことも検討しながら進めるようにしています。

―ZIP WORKによって、川島さんが実現できたことは何だと思いますか?

週3日のZIP WORKは、私の本業である書道にも良い影響がありました。というのも、私の性格では週に7日を書道に使える状態だと、時間に余裕がありすぎて「今やらなくても良いこと」を後回しにしがち。ついダラダラと過ごしていました(笑)。それがZIP WORKで週3日の予定が埋まった分、書に割ける時間は残りの4日しかない。自然と今日中、今週中にやり切るといった意識が働くようになり、テンポ良く仕事が進むようになりましたね。

こんな風に私がZIP WORKで手に入れたのは、収入の安定や本業への好影響もありますが、その一方で書道の仕事が順調に拡大しても、できる限り今の働き方を続けていきたいのが本音です。書道家の私とZIP WORKERの私で、"二刀流"を極めるのもカッコいい生き方なのかなと思うんです。

たとえば納得いく作品ができなくて行き詰まっているときも、頭を切り替えてZIP WORKに向き合うと良いリフレッシュになりますし、その逆だってあります。書道の世界にも、一般のビジネスの世界にも、どちらにも属している今の状態が私のベスト。それが実現できたのも、専門性を活かして限られた時間だけ働くという選択ができたからこそだと思います。

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