人物写真:梁一誠

梁 一誠

デザイナー

多様な事業領域と
「事業フェーズの違い」の存在が、
デザイナーとしての成長につながる

学生時代
中国の美術大学にて、プロダクトデザインを専攻。卒業後、多摩美術大学大学院に進学し、会話型UIや音声UIのデザインアプローチについて研究していた。
1年目
『ゼクシィ縁結び』でアプリエンハンス案件のUI/UXデザインや、送客施策のデザイン制作を担当。プロダクト以外にも、リブランディングのコンセプトの提案に携わる。
2年目
HR事業中長期検討プロジェクトに異動。初期コンセプトのUX検討やUIの可視化や検証を行い、戦略重点プロダクトの開発を伴走。
3年目
『リクルートダイレクトスカウト』のUI/UXデザインを担当しつつ、HR事業の共通レジュメサービス「レジュメ」の新規開発に携わり、UI/UXデザインを担当。サービスブランドや集客クリエイティブのデザインディレクションを一部担当。
4年目(現在) ※2023年時点
レジュメと『リクルートダイレクトスカウト』のデザインを引き続き担当しつつ、デザインチームの推進や後輩育成を担当。

キャリアパス・現在の仕事内容

多様な事業があるからこそ、デザイナーとして成長できる

中国で生まれ育ち、中国の大学でデザインを学んでいた私は、大学院への進学に伴って来日しました。大学院時代は国内スタートアップなどでのインターンシップを経験しながら研究活動に勤しみ、そのまま日本の企業に就職することを決断。
企業選びの軸はふたつありました。ひとつ目は「領域横断的に事業を展開し、複数のプロダクトを持っていること」。ふたつ目の軸は「デザイナーが大きな権限を持てる環境があること」。ひとつのプロダクトだけではなく、さまざまな事業フェーズにある複数のプロダクトに関わる経験を積むことによって、デザイナーとしての幅を広げたいと考えていました

結果的には、リクルートが運営するプロダクトを見て、このふたつの軸に最も当てはまる環境を持っているのがリクルートだと感じ、入社することを決めました。私はプロダクトのデザイン品質に、その企業におけるデザイナーのプロダクト開発における権限の大きさや、デザイナーの立ち位置が表れていると考えています。
当時、リクルートのプロダクトの全てが高いデザイン品質を誇っていたかと言えば、そうではないように感じる部分もありましたが、プロダクトごとの事業フェーズが違うことを勘案すれば、ある程度のぶれはあって当然。圧倒的に高い品質を持つプロダクトもいくつも存在しましたし、それ以上に入社前の面談などを通して、会社としてより一層デザインに力を入れていく決意のようなものを感じ、ここでなら、これまで培ってきた力が活かせるのではないかと思いました。

加えて、リクルートのデザイン組織は特定のプロダクトに特化した「縦割り組織」ではなく、さまざまなプロダクトに関与できる横断組織になっていることも、面談を通して感じた魅力のひとつ。流動的にさまざまな事業に携わりながらその成長に寄与し、自分自身のスキルも大きく伸ばせるのではないかと感じたことも、入社の決め手のひとつです。

入社後は、結婚領域で既存プロダクトの改善、HR領域にて新プロダクトの戦略立案や転職サービス『リクルートダイレクトスカウト』の開発に携わったのち、現在はHR横断デザインマネジメントグループに所属し、さまざまなサービスのプロダクトデザインやブランディングを担当しています。

これまでの経験を通して感じているのは、「リクルートを選んだのは間違いではなかった」ということです。前述の通り、私は「さまざまな事業フェーズにある複数のプロダクトに関わる経験を通して、デザイナーとしての幅を広げたい」と考え、リクルートに入社しました。まだ入社4年目ですが、既に「さまざまな事業フェーズにある複数のプロダクト」のデザインに携わることができています

例えば、『ゼクシィ縁結び』は一度ローンチしたサービスをリブランディングし、さらに大きな価値を提供するプロダクトへと進化させるフェーズにありました。言い換えると、改めて「どのような世界を目指していくか」を検討する段階から開発に携わることができたのです。

その他にもHR領域では会社が掲げる新しいビジョンに対して、デザインでどう貢献していくかということを経験。HR領域には『リクナビ』や『タウンワーク』など、長い歴史を持つ複数のサービスがあります。一方で、リクルートが掲げる「ワンクリックで仕事に就ける世界」の実現には至っていないのも事実。私がHR領域に異動した時点から現在に至るまで、目指すべき世界をたぐり寄せるために、既存プロダクトのアップデートだけではなく、新たなプロダクトの開発を含め、さまざまな手段を模索し続けています。私が求めていたさまざまな事業フェーズ、その中でも「変革期」を経験できているのです。

リクルートにはHR領域の他にも『SUUMO』や『カーセンサー』『HOT PEPPER』など、さまざまな領域でユーザーに新たな出会いを提供するメディア事業から、経営をサポートするSaaSプロダクトに至るまで、多種多様なサービスが存在し、その事業フェーズはまちまちです。

デザイナー目線で言えば、これほど幅広い経験ができる環境はない。事業領域はもちろんのこと、事業フェーズが違えば、デザイナーが取るべきアプローチも異なる。多くのことを学べる環境がリクルートにはあると感じています。

人物写真:梁一誠

職種ならではのおもしろさ

デザインの醍醐味は「価値創造」にある

私が現在担当している新規事業開発の業務プロセスを簡単に紹介します。ファーストステップは、プロダクトのビジョンを明確にすることです。ユーザーインタビューなどを重ねながら、プロダクトを通して「何を実現するのか」を言語化します。次のステップは、プロダクトのターゲット像を明確にし、その人の生活を想像しながら「ターゲットにとっての価値とは何か」を検討すること。

次に「どのような機能があれば、ターゲットの生活のどのような場面に、どのような価値を提供できるのか」を考えます。いわゆるカスタマージャーニーの作成です。その後、プロダクトマネジャーやエンジニアたちと協力しながら、プロダクトのワイヤーフレームをつくっていくという流れになります。

「デザイナーの仕事=画面に見えるものの配置や色や形を考えること」だと考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、それはあくまでも仕事の一部でしかありません。少なくともリクルートにおいては、目に見えない部分、具体的にはプロダクトのビジョンやミッション、そしてユーザーに提供する価値を「デザイン」することが求められるのです

私はこの「価値創造」こそ、デザインという仕事の醍醐味だと感じています。私たちがつくったものを通して、ユーザーの行動が変わり、その行動によって人生が変わる。そこにサービスの価値があると思っていますし、デザインという営みは、その価値の起点になり得る行為なのです。

「いきいきと働ける職場と巡り会えた」「何度も足を運びたいと思う飲食店に出会えた」「美容院を変えたら、理想的な髪型になった」……リクルートでデザイナーを務めるということは、生活の中にあるさまざまな幸せを生み出すことだと感じています。これからもデザインを起点に、ひとりでも多くのユーザーに多様な価値を届けていきたいです。

人物写真:梁一誠

リクルートらしい機会

配属後、ほんの数ヶ月で得た『ゼクシィ縁結び』のリブランディングという機会

リクルートに入社し、3ヶ月間の研修を経て、『ゼクシィ縁結び』のUI/UXデザインなどを担当するチームに配属された私は、配属当初、ランディングページのデザインなどを手がける中で、事業のある問題点を感じるようになります。

マッチングサービスである『ゼクシィ縁結び』と結婚相談所『ゼクシィ縁結びエージェント』がサービスを開始したのは、2015年のこと。それぞれが順調に成長していたものの、サービスを開始した約5年前と2020年当時を比較すると、競合サービスの興亡も含む外部環境や、ユーザーのニーズは変化していました。しかし、さまざまな変化があるにも関わらず、『ゼクシィ縁結び』のブランディングはなかなかアップデートされず、いつか提案してみようと、リブランディングに関して私が感じていた問題点と改善策をスライドにまとめることにしました。

そんなある日、『ゼクシィ縁結び』の開発に携わるほぼ全てのメンバーが参加する部会が開催されました。部会のコンテンツは、サービスの現状共有や今後の事業戦略の発表、そして質疑応答などでした。かねてから感じていた課題感を発表する機会が巡ってきたと、質疑応答の時間になったタイミングで、前述の問題点・改善点をまとめたスライドを事務局に送り、画面に表示してもらった上で、発表しました

部会から数ヶ月後のある日、当時の上司に呼ばれ「リブランディングプロジェクトが立ち上がったから、ジョインしてもらいたい」と打診を受けたのです。私の提案がプロジェクトの立ち上げにどれほど影響を及ぼしたかは分かりませんが、少なくとも部会での発言がプロジェクト参加につながったことは間違いないと思います。

1年目の私が全ての関係者が集う中でそのような発言をするなんて、いま考えてみると、大胆な行動だったかもしれません。しかし、当時は「問題があると感じたなら、それを共有すべきだろう」と純粋な気持ちで発言をしていました。
振り返ってみると、なぜブランディングのアップデートが必要だと感じているか、構造的に整理し、フラットに周りの意見を聞きたいという姿勢もよかったのかもしれません。具体的には、プロダクトが目指していることを実現するために、ビジョンとミッションを設定しないと、実際のブランディングに繋がらないのではないかという問題提起を構造化して説明しました。
問題があると感じたなら、改善策とともに声に出してみる。そうすれば、年次に関係なく、その問題を解決するための機会が与えられる。そんな環境がリクルートにはあるのだと感じました。

機会を得るための「マイルール」

プラスアルファの価値を創造し続ける

リブランディングプロジェクトにおいて私が担当していたのは、デザインコンセプトの立案とプロダクトコンセプトづくりを手がけるメンバーのサポートです。最初に取りかかったのは、プロダクトのビジョンやミッションを再定義すること。そのために、まずは開発に関わる全てのメンバーの思い、具体的には「このプロダクトについてどのような思いを持っているか」「このプロダクトを通して、どのような世界をつくりたいと思っているのか」を知る必要があると考え、アプリ開発から結婚相談所の窓口に立つメンバーを含む『ゼクシィ縁結び』の運営に関わる全員を対象にしたワークショップを企画しました。

そしてワークショップを通して集めたメンバーの声や、ユーザーのニーズ分析などに基づき、アプリの新デザイン案も含めたリブランディングの方向性を提案。しかし、いま振り返ってみると、最初の提案内容はユーザーに大きな価値を提供し得るものではなかったと感じています。

その理由は、顕在化している問題点を解消することだけにフォーカスした提案になってしまっていたからです。プロダクトを通してユーザーに提供する価値に踏み込んだ内容にできていなかったのです。早く成果を出したいという焦りがあったため、当時の自分は形にすることばかりを優先してしまっていました。

この失敗から私はユーザーに対するプラスアルファの価値を創造することを大切にするようになりました。提案内容のブラッシュアップを繰り返し、調査をもとにした本質的な課題をもとにリブランディングの方向性を定めることができました。

人物写真:梁一誠

大事にしていること

提供価値や最終成果のために、本質を追い求める

本質を追い求めるという点において、2つのことを大事にしています。一つ目は、長期的目線でユーザーやマーケットに対しての本質的な価値提供に向けて動けているのかという点。その仕事を成し遂げた先に、どんな世界が待っているのか、どんな変化を与えたいのかを常に考えるようにしています

二つ目は、そのプロセスにおいて本質的な仕事ができているのかという点です。例えば、「レジュメ」という新規プロダクトを開発した際は、「Lean UX」という開発手法を参考にしていました。「Lean UX」ではプロダクト自体の完成を目指すのではなく、プロダクトによって最終的な成果を生み出すことをゴールにします。具体的には、通常はタスク確認に終始しがちなところを、プロジェクト関係者と最終的な成果を最大化するためのすり合わせや、プロダクトの設計に関する会話を重視しました。デザイナー視点において、ウォーターフォール型開発というプロセスから脱却して、プロジェクトの最初の段階からしっかりと参画することで、より一層デザイナーとしての価値を発揮することができると考えています

リクルート流「週休“約”3日制」の過ごし方

普段は友達と美術館に行ったり、映画を見たりと、日本のデザインや文化に触れています。以前は得たものを、月に一回程度、中国語のニュースレターでアウトプットしていました。
年末年始やゴールデンウィークなどの長期休暇は中国に帰国して、家族と時間を過ごしてリフレッシュしています。

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ワイヤレスイヤホン

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