(c) Recruit Co., Ltd.

じゃらん宿泊旅行調査 2022【旅行市場動向編】

株式会社リクルート

logo_JRC

株式会社リクルート(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:北村 吉弘)の観光に関する調査・研究、地域振興機関『じゃらんリサーチセンター』(JRC、センター長:沢登 次彦)は、全国1万4,123人の宿泊旅行者を対象に「じゃらん宿泊旅行調査 2022」を実施しました。この調査は、観光などを目的とした宿泊を伴う国内旅行実態(出張・帰省・修学旅行などを除く)を調べるもので、今年で18回目となります。2021年度(2021年4月~2022年3月)の主な結果は以下の通りです。

旅行需要は堅調に回復基調
一人あたりの旅行回数、費用、宿泊数いずれも上昇
一人旅は過去最高値

国内宿泊旅行実施率、延べ宿泊旅行者数、延べ宿泊数推計ともに前年度より増加し回復傾向

■2021年度の宿泊旅行実施率は34.1%で、2020年度より2.9ptの上昇。年間平均旅行回数は2.59回で微増。また、平均宿泊数は1.83泊で過去最高。延べ宿泊旅行者数は8,231万人回(2020年度比13.4%増、2019年度比では39.4%減)、延べ宿泊数は1億5,138万人泊(2020年度比19.3%増、2019年度比では37.9%減)。

宿泊旅行の費用総額は24.4%増加

■宿泊旅行にかけられた費用総額は、推計で4兆6,837億円。2020年度より24.4%増。
■1回の宿泊旅行にかかった費用は平均で5万6,900円で、2020年度より5,100円増加。コロナ禍前と比べてより1回の旅行にかける金額が増加している。

都道府県別の延べ宿泊旅行者数と居住地別の県内旅行率

■延べ宿泊旅行者数1位は東京都が返り咲き。2020年度と比べて関東ブロックからの移動が目立つ。
■県内旅行率トップは2020年度に続き北海道。2020年度と比べて県内旅行の件数は減っておらず、近隣旅行の需要は引き続きありながらも、県外への旅行が増えた形。

《解説》市場は回復基調。徐々にイベントやアクティビティも活発に

コロナ禍前の2019年度と比べるとまだ完全回復には遠いものの、市場は回復に向かっています。旅行単価の上昇は「せっかく行くなら良い旅を」という志向性にも見えます。近隣旅の需要は維持されるなど、旅行者は感染状況に気を配りながら旅行をしていますが、徐々にかつての旅行スタイルを取り戻していくものと思われます。今後はイベントへの参加や体験・アクティビティなど現地消費も活発になっていくでしょう。そのような中で「一人旅」が過去最高値であることも注目です。密を回避するには一人旅はピッタリの旅行スタイル。平日に休みを取って空いている場所や時期を狙ったり、長期滞在をしたり、好きなことに集中したり、大人数では行きづらいような場所を訪れるなど、目的志向性が高いのが特徴です。
01_moritoJRC 主席研究員 森戸 香奈子

調査概要

■1次調査
調査目的 全国の宿泊旅行実施者を抽出することに加え、性・年代別の宿泊旅行実施率を知るために実施した 
調査時期 2022年4月1日(金)~ 2022年4月21日(木)
調査対象 全国20~79歳の男女(株式会社マクロミルの登録モニター)
配信数 212万4,882件
調査内容 2021年度(2021年4月~2022年3月)1年間の国内宿泊旅行(出張・帰省・修学旅行などを除く)実態
回収数  9万9,056件(回収率4.7%)
集計対象者 2万件
※2次調査において都道府県別、性・年代別の割付にあった回収が得られるように配信した
・配信数と割付について
2次調査のセル別目標回収数は、「令和2年 国勢調査」の都道府県別、性・年代別の人口におおむね従うように47都道府県を5ランクに分けサンプル数を割り付けて配信した
ランクごとに6:5:3:2:1の割合で、合計約1万4,000件の回収を目標とした
・2次調査の配信数について
ウェイトバック値のバランスをなるべくそろえるために、県別に均等割付ではなく、ランクを設けて割付を行った上で、1次調査および追加調査の旅行実施者3万3,767件を都道府県ごとに分配し、サンプル数を割り付けて配信した
※回収された9万9,056件のうち都道府県別、性・年代別に割付を行い2万件を抽出
性・年代別宿泊旅行実施率を算出

■2次調査
調査目的 全国の宿泊旅行実施者に対して、宿泊旅行の内容を知るために実施した
調査時期 2022年4月8日(金)~ 2022年4月21日(木)
調査対象 3万3,767件(うち、同居家族モニター129件)
・1次調査において、「昨年度1年間に国内宿泊旅行をした」と回答した人:3万3,638件
・追加調査において、「昨年度1年間に国内宿泊旅行をした」と回答した人のうち、調査協力が得られた60歳以上の家族本人:129件
※調査回収難度が高い60歳以上の回収数を増やすために追加調査を実施した
追加調査は株式会社マクロミルの登録モニターのうち60歳以上の家族と同居しているモニターを対象として、該当家族が同席する上で回答という条件で実施した(回収数6,686件<配信数7万7,828件 回収率8.6%>、2次調査対象者数129件)
配信数 2万8,383件 (うち、同居家族モニター45件)
※配信数は対象者の中から都道府県別、性・年代別の割付に合わせてランダムに抽出した
調査内容 昨年度1年間に実施した全ての宿泊旅行(出張・帰省・修学旅行などを除く)の行き先と回数について、また1人最大3件までの個別宿泊旅行について、具体的な内容を調査した
回収数 1万4,187件(回収率50.0%)
有効回答数 1万4,123件(うち、同居家族モニター27件)
(旅行件数ベース2万5,840件)

関連するプレスリリース