株式会社リクルートマーケティングパートナーズ(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:冨塚 優)が企画制作する『リクルート カレッジマネジメント』は、東京大学大学院教育学研究科の両角亜希子准教授と共同で、大学が教学経営的な観点から入試制度にどのような課題認識を持ち、今後どういった方向性を目指しているかを明らかにするため、全国の大学の学長を対象に「入試制度に関する学長調査(2013)」を実施しましたのでご報告いたします。定員確保、学生の学力と意欲への課題意識約9割(89.3%)の学長が、現在の自校の学生について「課題がある」と回答。「学力」は85.3%、「学生の意欲」は71.1%、「定員の確保」は64.3%と、多くの大学で課題と認識。 最も重要な課題は「学力」と「地元学生の確保」に関する事項。 「偏差値の向上」(27.2%)がトップ。次いで「自宅通学生確保」(21.7%)、「高校の到達度の低下」(19.8%)。 現在行っている入試方法と、今後増やしたい入試方法 現在行っている入試の入学者割合は、国公立で「一般入試」が7割以上を占める。 私立は「一般入試」(約4割)、「推薦入試」(約4割)に二分、「AO入試」(15.4%)も高い。 今後増やしたい入試は、国立で「AO入試」、公立で「留学生入試」、私立で「一般入試」がそれぞれトップ。 入試の工夫で学習意欲を高められるか 約6割が、「入試の工夫で意欲の高い学生を増やせる」と考えている。 国立が最も多く70.0%、公立は66.0%、最も低い私立でも54.8%と半数を超える。 学習意欲の高い学生を確保するための独自入試が「ある」、「行う予定(決定済)」、あるいは「検討中」の大学は約7割。 国立が最も多く88.3%。次いで私立が69.2%、公立は55.8%と最も低い。 日本の大学入試全体が抱える問題 入試の負荷を問題とする項目が約5割、学力を問題とする項目が4割以上   入試の負荷を問題とする項目が最も多く、「入試回数が多くて大変」(51.1%)、次いで「入試問題作成の負荷が大きい」(50.4%)。 次いで、学力を問題とする項目が多く、「高校到達度試験が必要」(47.3%)、 「推薦・AOでも学力を試験で測るべき」(43.1%)。 「英語外部試験をもっと活用」は、国立(46.7%)、公立(46.2%)で多い。 アカデミックカレンダー(学事暦)の変更状況 35.9%がアカデミックカレンダー(学事暦)を変更、または変更を検討。 秋入学やクォーター制などのアカデミックカレンダーの変更を「実施している」大学は16.3%。「検討中」も18.7%と2割近くあり、「実施している」、「変更予定(決定済)」と合わせると35.9%に。   国公私立別には、「実施している」で最も多かったのが私立で17.3%。「検討中」は国立が多く35.0%。「実施している」、「変更予定(決定済)」 「検討中」の合計では、国立が48.4%と最も多い。最も低いのが公立で25.0%、私立はその間で35.2%。     セメスター制と秋入学の実施や変更予定が多いが、検討中はクォーター制がトップ。 「実施している」、「変更予定(決定済)」のものは、「セメスター制」(68.8%)、「秋入学」(63.6%)が多い。一方、「検討中」は「クォーター制」(77.4%)がトップ。 調査概要 ■調査目的大学が教学経営的な観点から入試制度にどのような課題認識を持ち、今後どういった方向性を目指しているかを明らかにすること。 ■調査対象全国の大学745校※の学長 ※全大学数782校(2013年度学校基本調査速報値)のうち、大学院大学と募集停止校37校を除く。            ■調査方法 質問紙による郵送法 ■調査期間 2013年8月28日(水)~9月20日(金) ■有効回答数 452校(回収率60.7%)  ※無回答を含まない集計結果を提示している。 編集長の考察 大学入試改革では、「各大学のアドミッションポリシーに基づく」「総合的な評価」をどう行うかが一つの焦点となっています。今回の調査では、約6割の学長が入試の工夫によって、意欲の高い学生の確保が可能と考えていることがわかりました。すでに国の入試改革の議論を待たず、各大学では、入試改革が動き出しています。こうした動きにも注目が必要です。 小林浩(こばやしひろし) 『リクルート進学総研』所長/『カレッジマネジメント』編集長 本件に関するお問い合わせ先 https://www.recruit-mp.co.jp/support/press_inquiry/