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ジェンダー平等インクルージョン&ビロンギングの推進

Concept リクルートグループ全体で目指すジェンダー平等

ジェンダー平等の実現は、インクルージョン&ビロンギングの重要なステップと位置づけ、リクルートグループ全体で取り組んでいます。2021年度より、「2030年度までにすべての階層におけるジェンダーパリティを実現すること別ウィンドウで表示する」を目標に掲げています。日本は社会構造上、ジェンダーギャップが大きい国ですが、リクルートでは、これまで「働きがい」と「働きやすさ」のある環境づくりに注力してきた結果、着実に成果が表れ始めており、現在も取り組みを継続しています。

数字で見るジェンダー平等

リクルートでは、従業員数、採用人数、平均勤続年数での男女差が小さいことが特徴です。管理職全体における女性は34%(2025年4月時点)と、管理職の約3人に1人が女性ですが、従業員全体における女性比率(49%)とは依然として差があります。各階層における女性管理職比率を女性従業員比率と同程度に引き上げていくことを重点テーマとし、「働きがい」と「働きやすさ」の両面から取り組んでいます。また、この取り組みはジェンダーペイギャップ解消にもつながると考えています。

なお、女性活躍推進の状況については、厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース別ウィンドウで表示する」においても公表しています。

管理職に占める女性比率 34%(女性436人、合計1,288人)
役員に占める女性比率 33%(女性3人、合計9人)
エグゼクティブ職*1に占める女性比率 19%(女性19人、合計99人)
部長職に占める女性比率 21%(女性47人、合計224人)
課長職に占める女性比率 39%(女性370人、合計965人)
従業員に占める女性比率 49%
男女別平均勤続年数 男性6年、女性7年
男女別雇用形態の転換実績
(契約社員から無期雇用への転換)
男性85人、女性116人
採用における女性比率*2 44%
キャリア採用の実績 男性313人、女性320人

特別な記載がない限り、本表データは、リクルート単体の無期雇用従業員(期間の定めのない従業員)を対象としています。また、定点データは2025年4月時点、期間データは2024年度を対象として集計しています。

  1. *1
    当社において、経営の意思決定に関与している者。
  2. *2
    無期雇用、新卒・キャリア採用合計値

これまでの歩み

2006年に専任組織を発足し、「働きがい」と「働きやすさ」の両輪でインクルージョン&ビロンギングを推進してきました。その結果として、2025年4月には女性課長比率は38%と2006年に比べて約4倍、女性部長比率は21%と約5倍、女性役員・エグゼクティブ比率は19%と3倍以上に増加しています。管理職全体に占める女性の割合は34%と、厚生労働省が全国の企業を対象に行った調査結果13%*と比較すると高い水準になっています。従業員の女性比率と管理職の女性比率が同等水準となるよう、取り組みを継続していきます。

2006年以降のインクルージョン&ビロンギング推進テーマ

2006年 長時間労働の改善
2008年 安定的に働ける環境整備を進めるため、事業所内保育園の設置など、育児との“両立支援”を開始
2010年 両立支援に加え、管理職など、経営の意思決定層に女性を任用する“活躍支援”を重点テーマに設定
2013年 経営戦略会議における議論・承認を経て、女性管理職の任用目標を設定し、社内外に公開
2015年 リモートワークの導入など、本格的なワークスタイルイノベーションに着手
2018年

ワーキングマザー&ワーキングファーザーを対象にした仕事と家庭の両立支援、介護、セクシュアルマイノリティなど、様々な事情やライフスタイルを持つ従業員が活躍できる環境づくりを推進

2021年

「2030年度までにすべての階層におけるジェンダーパリティを実現する」というサステナビリティへのコミットメントを公表(リクルートホールディングス)

階層別 女性管理職比率の推移

課長相当:2006年(10%)、2007年(13%)、2008年(17%)、2009年(17%)、2010年(16%)、2011年(16%)、2012年(18%)、2013年(19%)、2014年(21%)、2015年(24%)、2016年(24%)、2017年(27%)、2018年(28%)、2019年(28%)、2020年(28%)、2021年(29%)、2022年(30%)、2023年(34%)、2024年(36%)、2025年(38%)。部長相当:2006年(4%)、2007年(5%)、2008年(7%)、2009年(8%)、2010年(6%)、2011年(9%)、2012年(10%)、2013年(14%)、2014年(14%)、2015年(16%)、2016年(19%)、2017年(18%)、2018年(18%)、2019年(20%)、2020年(20%)、2021年(19%)、2022年(19%)、2023年(21%)、2024年(24%)、2025年(21%)。役員+エグゼクティブ相当:2006年(5%)、2007年(5%)、2008年(5%)、2009年(5%)、2010年(5%)、2011年(5%)、2012年(5%)、2013年(9%)、2014年(9%)、2015年(13%)、2016年(12%)、2017年(13%)、2018年(12%)、2019年(12%)、2020年(11%)、2021年(13%)、2022年(10%)、2023年(12%)、2024年(13%)、2025年(20%)
  • 2012年まではリクルート単体、2013年以降は国内グループ会社、2022~2025年はリクルート単体
  • 年度ごとの対象会社
    • [2022~2025年度] リクルート単体
    • [2021年度] 国内グループ4社(リクルートホールディングス、リクルート、スタッフサービス・ホールディングス、リクルートスタッフィング)
    • [2020年度] 国内グループ10社(リクルートホールディングス、 リクルートキャリア、リクルートジョブズ、スタッフサービス・ホールディングス、リクルートスタッフィング、リクルート住まいカンパニー、リクルートマーケティングパートナーズ、リクルートライフスタイル、リクルート、リクルートテクノロジーズ)
    • [2013~2019年度] 国内グループ11社(上記10社およびリクルートコミュニケーションズ)
    • [2012年度以前] リクルート単体
  • 役員+エグゼクティブ相当とは、2012年度までは株式会社リクルートの執行役員以上、2013年度以降は国内グループ会社の役員または同等の権限を保有している事業会社の執行役員相当以上の職位、2022~2025年度はリクルート単体の役員・エグゼクティブ相当の職位を対象に集計しています。

2021年から取り組んでいること

リクルートグループは、2021年に「2030年度までに、リクルートグループ全体ですべての階層におけるジェンダーパリティを実現する」という目標を公表しました。

当社リクルートでは、専任組織が主導する全社横断の施策に加え、事業長が中心となり組織ごとに推進計画を策定。組織特性に合わせたインクルージョン&ビロンギングに向けた取り組みを自律的に推進しています。

全社横断の取り組み

画一的なリーダーイメージ排除の仕組みづくり「管理職要件の明文化」

管理職に対する画一的なイメージを排除し、従業員一人ひとりの強みや能力に基づいて管理職候補者の選出・育成議論を行えるよう、管理職に求める要件を明文化しました。この仕組みを導入した組織では、課長職候補者が女性で約1.7倍、男性で1.4倍に増加しました(2022年9月末時点)。こうした成果を受けて、2023年度からは全社的にこの仕組みを導入しています。

管理職へのマネジメント支援研修「Career Cafe for BOSS」

様々な従業員一人ひとりの活躍を支援するために、人材育成を担う管理職のサポートに取り組んでいます。2015年度に開始した「Career Cafe for BOSS」では、インクルージョン&ビロンギング推進の意義をはじめ、ライフイベントの影響を受けやすい女性従業員など様々なメンバーの成長を後押しするためのマネジメント手法を、外部講師から学ぶ機会を提供しています。2024年度には、在籍する管理職約1,900人のうち、99%が受講を完了しました。

受講者からは、「女性はもちろん部下の能力を引き出すコミュニケーションについて、学んだことをすぐに実践した。マネジメントで大切にすべきことを学べたので、全管理職に受講を勧めたい」といった声が寄せられています。

STEM分野のジェンダー平等に向けた取り組み

日本のSTEM(科学・技術・工学・数学)分野に占める女性の少なさが課題となっています。リクルートは、「すべての人々が最新の情報や工学の実践的スキルを獲得して夢を実現できる社会の実現」を目指す東京大学「メタバース工学部別ウィンドウで表示する」の趣旨に賛同し、プラチナ法人会員として参画。メタバース工学部の情報発信支援として、コンテンツ検討や、ウェブサイト運営に携わる学生を対象としたワークショップを行っているほか、女子中高生向けのイベントに理系出身の当社従業員が登壇し、様々な進路選択を後押しする啓発活動にも参加しています。

また、リクルートの従業員もメタバース工学部の講義で学んでいます。

2022年9月にメタバース上で行われた東京大学工学部「メタバース工学部」開講式の様子(画像提供:東京大学バーチャルリアリティ教育研究センター)

関連リンク

社外からの評価

  1. 2014年

    「ダイバーシティ経営企業100選」に選定(経済産業省)
  2. 2016年

    「2016 J-Winダイバーシティ・アワード 企業賞 アドバンス部門 準大賞 および個人賞 経営者アワード」を受賞(特定非営利活動法人ジャパン・ウィメンズ・イノベイティブ・ネットワーク <以下、NPO法人J-Win> )
  3. 2017年

    「2017 J-Winダイバーシティ・アワード 企業賞 アドバンス部門 大賞」を受賞(NPO法人J-Win)

    • 2008年と2014年に企業賞大賞、2013年に準大賞を受賞
  4. 2018年

    「2018 Gender-Equality Index(2018年 男女平等指数)」に選出(ブルームバーグ)
  5. 2024年

    「PRIDE指標」(任意団体work with Pride)で最高評価「ゴールド」を取得

    • 2018年~2024年まで7年連続で「ゴールド」を取得