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第37回 ワークス大卒求人倍率調査(2021年卒)

2020年08月06日
株式会社リクルート
その他

※本日11時に公開したリリース内にて、一部表現に誤りがありましたので訂正しました。

 株式会社リクルートホールディングスの中間持ち株会社である株式会社リクルート(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:北村吉弘)内の、人と組織に関する研究機関・リクルートワークス研究所は、2021年3月卒業予定の大卒求人倍率(大学院卒含む)に関する調査を行いました。このたび結果がまとまりましたのでご報告いたします。

【大卒求人倍率1.83倍(20年卒)→1.72倍(21年卒2月)→1.53倍(21年卒6月)】-コロナによる落ち込みも、1.53倍を維持-

【全体】

 来春2021年3月卒業予定の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は1.53倍(6月調査)と、前年の1.83倍より0.3ポイント低下。2年連続の低下となった。求人倍率が大幅に低下した2010年卒の時(0.52ポイント低下)には及ばないものの、10年ぶりに0.3ポイント以上低下した。一方で、求人倍率は1.53倍を維持しており、バブル崩壊後の経済停滞期やリーマン・ショック時のような低水準とはならなかった。

 2月調査においては、2021年卒の求人倍率は1.72倍であった。景気減速により2020年卒の1.83倍から低下したが、高水準を維持していた。3~6月の新型コロナウイルス(以下、コロナ)感染拡大により、企業が採用計画を縮小したことがうかがえる。

【企業】

 全国の民間企業の求人総数は、前年の80.5万人から68.3万人へと12.2万人減少(対前年増減率は▲15.1%)。コロナの感染拡大による景況感の不透明さにより、求人意欲は10年ぶりの前年比▲10%以上と低下するも、60万人台を維持。

【学生】

 学生の民間企業就職希望者数は、前年44.0万人から44.7万人へと0.7万人増加(対前年増減率は+1.7%)。就職希望者数に対して、求人総数が23.6万人の超過需要。

注:比較可能な期間における値。従業員規模別は2010年3月卒より集計を開始

求人総数および民間企業就職希望者数・求人倍率の推移

求人総数および民間企業就職希望者数・求人倍率の推移

【解説】求人倍率について、従業員規模300人未満企業で大きく低下 コロナによる求人数減少と、中小企業の希望者数が増加

従業員規模別 求人倍率の推移

従業員規模別 求人倍率の推移

 2021年3月卒の求人倍率を従業員規模別に見ると、300人未満企業は5.22ポイントの低下、また300~999人企業も0.36ポイント低下した。一方で、1000~4999人企業は0.06ポイント上昇、5000人以上の企業も0.18ポイント上昇した。

 企業側から見ると、全ての従業員規模において、採用意欲は減退した。特に300~999人の企業では前年度比▲17.9%と最も減少した。

 また、もうひとつの背景として、学生の希望が大企業から中小企業へシフトしている。従業員規模1000人未満の企業を希望する学生は前年比で44.7%増加したが、1000人以上企業を希望する学生は28.8%減少した。

 これらの要因により、従業員規模300~999人企業と1000~4999人企業の求人倍率が統計調査を開始した2010年卒以来、初めて逆転した(それぞれ0.86倍、1.14倍)。また就職活動の早期化により、早めに内々定を出す中小企業も増加しており、学生の中小志向と相俟って、中小企業を第一希望とする学生数を押し上げている可能性もある。

業種別 求人倍率の推移

業種別 求人倍率の推移

 業種別に見ると、ほとんどの業種において求人倍率は低下。なかでも流通業は11.04倍から7.28倍へと3.76ポイント低下するなど、下落幅が大きかった。

注:いずれも比較可能な期間における値。従業員規模別は2010年3月卒より、業種別は1996年3月卒(建設業と製造業は2010年3月卒)より、集計を開始

(※)注意点

今回の求人倍率について、企業調査は2020年6月に実施されている。よってコロナの影響を企業側が考慮した統計となっている。一方で従業員規模別・業種別の求人倍率集計に必要な学生側のデータは、3月時点の調査を使用しており、コロナの影響が必ずしも反映されていない。つまり、コロナの影響で学生が就職希望先などを変更しているケースが反映されていないため、解釈に注意が必要である。