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1日1時間以上家庭学習する児童の割合が約2倍に 吉岡町立明治小学校が『スタディサプリ』活用の成果を報告

株式会社リクルート

通塾率は14%低下、CRT得点は向上と学力にも好影響の兆し

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株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村 吉弘、以下リクルート)は、当社オンライン学習サービス『スタディサプリ』を2020年11月より導入している群馬県北群馬郡吉岡町立明治小学校(以下明治小学校)において、ICT活用による教員の指導方法の変化とともに、児童の基礎学力や家庭学習時間、学習意欲に関する成果が見えてきましたのでご報告します。

知識や思考などの基礎学力に課題があった明治小学校

明治小学校では、これまで実施してきたNRT・CRT(※)および全国学力・学習状況調査の結果、知識や思考に課題があり、学力最上位層に当たる児童も少ない傾向にあることが明らかとなりました。そのため、児童の基礎学力を全体的に底上げするとともに、学力上位層の児童の学力をさらに高められるよう「個別最適な学び」を実現する必要がありました。
一方で、基礎学力の向上だけでなく、学びに向かう力・人間性や思考力・判断力・表現力などを含めた「生きる力」を育むために、知識のインプットに充てる授業時間を減らしその分アウトプットに充てる授業時間を増やす「協働的な学び」の実施も求められていました。
(※)NRT…相対評価による標準学力検査、CRT…絶対評価による標準学力検査

『スタディサプリ』を活用した授業改善を実施

「個別最適な学び」と「協働的な学び」を一体的に実現するため、明治小学校では、『スタディサプリ』を活用した授業改善を実施しました。

授業改善の3つのポイント
1. 知識のインプットは『スタディサプリ』を活用し家庭学習で補充
知識のインプットは授業内だけではなく、『スタディサプリ』を活用して家庭学習でも実施。『スタディサプリ』では、先生が課題配信を手軽に実施できるため、明治小学校ではクラス全体に同じ課題を宿題として配信するだけでなく、児童一人ひとりに合わせた個別課題の配信も実施しています。また、『スタディサプリ』に蓄積された学習履歴から、児童の家庭学習状況・課題への取り組み状況を確認し、それぞれの状況を踏まえた児童への声掛けを行っています。
2. 学びの多様性と楽しさ伝える取り組みを
『スタディサプリ』の講義動画を利用し、目の前の先生の教え方だけではなくさまざまな教え方があることを児童に知ってもらえるようにしました。教え方も多様にあり、一度分からなくても『スタディサプリ』の講義動画を活用したり、先生に質問してみることで学び方の多様性と楽しさに気付いてもらえるよう取り組んでいます。
3. 児童同士の話し合い、自ら考える時間を増強
児童の「生きる力」の育成に向けて「協働的な学び」を実現するため、授業を再設計。授業の中で先生が一方的に話す時間を半分程度に減らし、児童同士の話し合いや児童が自らの考えを発表する時間を長く取れるようにしました。

児童の自主性・学習時間に加え、学力向上にも兆し

授業改善を通じて、先生の意識が「何を教えるか」ではなく「どのように学びを促すか」に変化。その結果、児童にも変化が見えてきました。

1. 自主学習の習慣が身に付き、児童の約9割が平日1時間以上の家庭学習を実施
児童が自分の状況に合わせて自主的に学習するようになりました。勉強が苦手な児童では、先生の授業を聞いた後に講義動画を視聴し、繰り返し学習するとともにさまざまな教え方に触れることにより、単元の理解度を深める姿勢が見られています。勉強が得意な児童は、自ら積極的に難しい問題や上位学年の問題などにもチャレンジし、楽しそうに学習に取り組んでいる姿が見受けられます。小学5年生時点、小学6年生の5月時点、小学6年生の1月時点の3定点で実施したアンケート調査では、児童の家庭学習時間が平日・休日共に伸びており、『スタディサプリ』を活用した授業改善によって児童が自主的に学習するようになったことが示されています。

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2. 児童の学習姿勢が変化、学力向上にも好影響の兆し
児童の学びへの向き合い方にも変化が見られました。授業の中で児童同士の話し合いや児童が自らの考えを発表する時間を増やしたり、『スタディサプリ』の講義動画を利用してさまざまな教え方があったりすることを伝えたことで、児童が学習ノートに記入する内容が、単なる板書や教員の言葉の記録から、児童自身による気付きを含むものに変化しました。学習ノートへの記入だけではなく、気付いたことを積極的に発言する児童も増えています。
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これらの学習姿勢の変化の影響は学力にも表れ始めています。小学5年生時点および小学6年生時点で実施したCRTテスト(目標の達成状況を観点別に測定する絶対評価型のテスト)において、小学5年生時点の点数より小学6年生時点の点数の方が高い結果が出てきました。また、小学5年生時点、小学6年生の5月時点、小学6年生の1月時点の3定点で実施したアンケート調査において、通塾率は低下傾向(通塾する児童が14%低下し、対象児童全体の約7割が通塾なし)にあることから、『スタディサプリ』を活用した授業改善が学力向上にもつながっていると考えられます。

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吉岡町教育長 山口氏のコメント

吉岡町は、国のGIGAスクール構想に準じた取り組みを「HiBALIプラン」(Hill-town Basis toward the Active Learning Innovation)と称し、令和2年12月までにいち早く1人1台端末の整備を終えることができました。端末の整備とともに、校内のWi-Fi環境や大型モニターの設置、各種学習アプリの導入も実施しました。『スタディサプリ』も令和2年度の途中から吉岡町全校に導入し、授業中だけでなく、家庭での学習においてもどのような活用が可能か、児童生徒への有効性について日々研究を行っております。新しい時代における「学びのまち・吉岡」の教育のスタンダードを確立すべく、これからも模索を続けてまいりたいと考えています。

明治小学校 山﨑校長のコメント

本校では令和2年12月の端末完備前、1学期の臨時休業期間中から職員同士でさまざまなアプリを利用し合い、ICT環境が整うのと同時に授業においてアプリの試行的活用に取りかかることができました。そのため、本年度に入ってICT活用が円滑に進み、まずは職員がデジタルとアナログの適切な使い分けができるようになったことにより、児童の主体性が高まり、集中力が途切れないことを実感しました。『スタディサプリ』については夏休みの職員研修等を経て2学期からの本格運用になりましたが、活用した職員とそれに乗せられた児童が、まさに「ハマっていく」様を目の当たりにしてきました。授業の中で動画を活用してアウトプットの時間を最大限に設ける職員。宿題で系統をさかのぼらせたり先に進めるよう促したりしながら個別の課題を毎日根気よく出している職員。全体へ、個々へ、密な声掛けも怠りませんでした。これは一例。職員の努力には頭が下がります。その上、毎日18:30には空っぽの職員室。ICT活用が業務改善にもつながっているのは確かです。さらに、休み時間に中学校の授業動画を見ながらノートにまとめている6年児童の姿。「学力が高まっていないはずがない!」という確信の下、全学年で計画外のCRTテストを実施し、その成果に驚き、感動しています。「ICT活用の望ましい在り方」という大きなテーマに光明が見えてきたと感じる1年間でした。

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