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第11回 高校生と保護者の進路に関する意識調査2023 株式会社リクルート・一般社団法人 全国高等学校PTA連合会合同調査

株式会社リクルート

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株式会社リクルート(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:北村 吉弘)と一般社団法人 全国高等学校PTA連合会(所在地:東京都千代田区 会長:山田 博章)は、高校2年生とその保護者に対し、進路に関する考え方やコミュニケーションの実態を探る調査を実施致しましたので、その結果をご報告致します。 ※本調査は『リクルート進学総研』と「一般社団法人 全国高等学校PTA連合会」が2003年より隔年で実施しており、今回で第11回目を迎えます。報告書は、下記URLよりご覧いただけます。
https://souken.shingakunet.com/research/cat-2/

高校生が考える将来必要とされる能力TOPは「主体性」
保護者も高校生の自主性を重んじる傾向が強く、
自己の在り方や生き方を考える『探究学習』の重要性が高まる

調査トピックス

高校生と保護者のコミュニケーション
進路についての会話は、高校生では83.0%、保護者では89.4%がお互いに対して「話す」と回答。内容は、「高校卒業後の具体的な進路について」(64.4%)が最多。「将来どんな職業に就きたいか」「将来の自分の夢」などが50%以上で続き、直近の進路に加え、就職や将来など長期的な展望について会話している。
高校生に進路選択に関する保護者の態度を尋ねたところ、「私の考えを尊重する」「あたたかく見守っている」「相談にのってくれる」が70%程度で上位。保護者が掛ける言葉としても「自分の好きなことをしなさい、やりたいことをやりなさい」(65.9%)が突出して高く、高校生の自主性を重んじる傾向が強い。

社会の技術革新に対する期待感
将来の職業に対してAIなどの技術革新の普及・発達が与える影響については、高校生の61.2%、保護者の53.2%が期待していると回答。期待する理由は、技術革新により人間のできることの可能性が広がること・効率アップによる生産性向上が望めることなど。高校生に比べて期待する割合が低い保護者では、技術革新による“進化”に、自分の子どもが適応できるかどうかを不安に思う意見もみられた。

高校における教育改革に対する期待
高校の教育改革への取り組みが行われている実感のある高校生は38.9%を占め、具体的な取り組み内容のトップは「生徒が自らテーマを設定し、調べたり解決に取り組む探究学習が重視される」(61.5%) 。
ICT教育については、高校生の84.2%が高校が組織的な活用をしていると回答。活用の利点は、「探究活動など、自身の興味ある学びを深めることができた」「共同作業やディスカッションがしやすくなった」も大幅に上昇。高校におけるICTの活用の広がりが、『探究学習』を支えている様子が見て取れる。

今回の調査結果では、「学校におけるICTの活用」について、「学校全体で活用を推進している」の回答が、前回調査から約20ポイントアップの54.3%となりました。ここ数年で、高校生の机に一人一台の端末が置かれ、授業活用される光景が一気に当たり前となったように感じます。今後、個別最適な学びに向けて、各現場での活用方法がますます深まっていくことが期待されます。また、前回調査に続き、保護者が「子どもと進路の話をするときに使う言葉」に関する問いでは「自分の好きなこと、やりたいことをやりなさい」の回答が多く、高校生の自主性を重んじる傾向があります。一方、高校生からは「やりたいことの見つけ方がわからない」という声をよく耳にします。だからこそ「探究学習」において、自分の在り方や生き方を考えながら、課題を発見し解決していく学びが、今後さらに大切になると感じます。
01_shakudosanリクルート 『キャリアガイダンス』編集長
赤土 豪一(しゃくど ごういち)

※出版・印刷物、WEBサイトなどへデータを転載する際には、“「高校生と保護者の進路に関する意識調査2023」リクルート『キャリアガイダンス』調べ”と明記ください。

調査概要

■調査目的:高校生の保護者とその子供におけるコミュニケーションの実態と進路観の現状を把握する
■調査主管:株式会社リクルート、⼀般社団法人全国高等学校PTA連合会
■調査対象:高校2年⽣とその保護者、⼀般社団法人全国高等学校PTA連合会より依頼した9都道府県、
各3校ずつ計27校の公立高校
■調査期間:2023年9月15日(金)~10月13日(金)
■調査⽅法:学校を通した質問紙による自記式調査/またはWEB画面からの回答
(1)高校生ホームルームにてアンケートを配布
(2)保護者高校生から保護者へアンケートを⼿渡し
(3)紙調査票に回答、または記載のURLなどからWEB調査画⾯にアクセスして回答
(4)紙調査票またはWEBへの回答完了証を学級担任が取りまとめ、学校責任者が返送
■有効回収数:(1)高校生1,752名(2)保護者1,457名

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