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浦和大学「健康とスポーツ」の授業でパラスポーツ体験VRを活用
~パラリングの活動を通した共生社会に向けた取り組み事例を紹介~

2021年07月16日

浦和大学「健康とスポーツ」の授業でパラスポーツ体験VRを活用~パラリングの活動を通した共生社会に向けた取り組み事例を紹介~

2021年6月8日(火)、浦和大学にて中村真博先生(社会学部非常勤講師)による「健康とスポーツ」の授業が行われ、リクルートが取り組むパラリングの活動を取り上げていただきました。中村先生は、パラスポーツを通じた人々の関係性構築について研究されていることから、多様なパラリング活動の中でも特に、パラアスリートの支援やパラスポーツを基点とするアプローチに注目いただきました。

授業では、リクルート サステナビリティ推進室所属の細貝が動画での講演を通じ、パラリングのビジョンや活動内容、メッセージを伝えました。

紹介したパラリング活動のひとつは「パラアスリート支援自動販売機」。コカ・コーラ ボトラーズジャパンと連携し、売り上げの一部がパラアスリートの支援として寄付される自動販売機を企業や団体に設置いただく活動です。また、リクルートには、2021年7月現在で3名のパラアスリートが所属していることから、パラスポーツ体験会などの出張授業や、障がい者理解のためのオンライン学習コンテンツを提供している取り組みも紹介。オンライン学習コンテンツは、ひとりでも多くの方に共生社会について考えるきっかけを提供したいというパラリングの想いから、制作されたものです。

そして、10種目のパラスポーツを疑似体験できる『V R動画』と、高い臨場感で体験できるオリジナルの紙製VRスコープをイベントや学校などに提供していることも紹介。浦和大学の授業にも提供し、参加した学生一人ひとりにVRスコープで10種目のパラスポーツを疑似体験してもらいました。

パラスポーツVR体験,浦和大学の授業風景

パラスポーツVR体験,浦和大学の授業風景

共生社会を推進するうえでパラスポーツ体験VRは大きな可能性を感じるコンテンツ

授業後に中村先生にお話を伺ったところ、パラリングの活動に大きな可能性を感じたとい うご感想をいただきました。

「障がいの有無にかかわらず活躍できる共生社会を実現しようという気運が高まっていますが、容易なことではありません。まずは多くの方に、パラスポーツという親しみやすいツールを通じて障がいのある方の存在を意識してもらう。そして自分と違う点だけでなく、同じ点=同質性も意識してもらう。たとえば、自分が生きづらさを感じる瞬間に思いをめぐらせ、そこから障がいのある方の日常や、気持ちを想像してもらう。一方で、障がいのない方同士でも、違いはある。みんな一緒ではないけれど、共通する点や共感できる点があることを意識してもらうことが共生社会の推進には大切で、だからこそパラリングの活動や提供しているパラスポーツ体験VRのコンテンツには大きな可能性を感じました」と語ってくださいました。

中村真博先生(社会学部非常勤講師)


「パラスポーツ体験会を主催するハードルの高さ、特に参加者の多い体験会では、主催しても実際に体験できる人は限られてしまうもどかしさを感じていた中、パラスポーツを疑似体験できる『V R動画』をはじめ、パラリングの活動に大きな可能性を感じました」とおっしゃった中村真博先生。

また授業後、学生に実施いただいたアンケートでも、励みになる感想をいただくことができました。「パラアスリートの目線で撮影されたVR動画がものすごい迫力で引き込まれた」「オンラインのパラスポーツ体験VRコンテンツは実施のハードルが低いだけでなく、競技ごとの特徴を感覚的に掴むことができるので、教育現場で使用することで、これまで以上に理解が深まると感じた」など、幅広い視点から「健康とスポーツ」について考える学生ならではの感想をいただくことができました。

一方で中村先生からは、貴重なご指摘も。「パラスポーツをする環境は日常生活を送る空間とギャップがあります。競技用として特別仕様の車いすが使われていたり、走行を妨げないよう凸凹のないフラットな環境が用意されていたりするなど、非日常の空間です。日常生活まで想像を広げて、理解を深める必要があります。そのため授業では、走行しづらい環境で車いすを体験するといったアプローチも必要だと感じています。また、障がいのある方すべてがスポーツに興味があるわけではありませんし、身体を鍛えている方ばかりでもありません。パラスポーツは理解を促すきっかけにはなっても、万能のコミュニケーションツールではないということも学生に伝えています」とお話しくださいました。今後も障がいのある方に対する理解を深めていただく機会や、コンテンツを提供したいと考えているパラリングにとって、貴重なご指摘でした。

中村真博先生(社会学部非常勤講師)

情熱をほかの人のために使ってみることが共生社会への一歩

最後に中村先生に、パラリングが掲げる『障がいの有無に関わらずそれぞれが活躍できる社会の実現を目指し、健常者と障がい者の情熱からつながりの輪を広げる』に共感できる点を伺いました。
「共生社会に向けて急にお互いを尊重し合う・認め合うことは難しくても、自分の好きなことや得意なことなら情熱を注ぐことができます。たとえば、スポーツもそうですよね。そうした情熱を自分の中だけにとどめるのではなく、ほかの人のために少しだけ使ってみる。ほんのちょっとの行動が共感を生み、つながりを生み、やがて大きな輪になると思っています」と語ってくださいました。パラスポーツへの情熱を通して、つながりの輪を広げるパラリングにとって、励みとなる言葉でした。

共生社会の実現は、個々の活動だけでは限界があります。これからもパラリングは、企業や団体、教育の現場と連携し、活動を推進していきたいと考えています。浦和大学での授業はその一環として、今後の展開にもつながる貴重な機会となりました。


※パラスポーツVR動画一覧はこちら パラスポーツVR動画一覧

お問い合わせ先
株式会社リクルート パラリング 事務局
recruit_pararing@waku-2.com

パラリングとは?

「パラリング」とは「パラダイムシフト(考え方の変化)」と「リング(輪)」の造語で、障がい者理解を広めていくリクルートの活動です。リクルートは障がいの有無に関わらずそれぞれが活躍できる社会の実現を目指して活動をしています。