コンテンツ提供

至近距離で繰り広げられるスピーディーな剣さばき。<車いすフェンシング>

2022年03月29日

車いすに乗り上半身のみで戦うパラスポーツ・車いすフェンシング

下肢障がいを持つ人を対象とした車いすフェンシングは、1960年のローマ大会(第1回パラリンピック)から正式競技として行われている、歴史の長いパラスポーツの1つです。

車いすフェンシングの種目は胴体のみを突く「フルーレ」、上半身を突く「エペ」、上半身の突きと斬りで攻撃する「サーブル」の3種類。基本的なルールや競技で使用する剣、防具、判定時に用いられる電気審判器などは健常者のフェンシングと同じです。

車いすフェンシングは上半身のみを使うパラスポーツなので、体幹とバランスが重要。選手たちは障がいの程度が軽く体幹バランスが良い「カテゴリーA」、障がいの程度が重く体幹バランスが悪い「カテゴリーB」の2種類のクラスに分けられ、それぞれの種目を実施します。

VR動画で体験できる、スピード感のあるパラアスリートの剣さばき

動画では、カテゴリーB、フルーレ・エペの千坂 香菜さんの車いすフェンシングの様子を紹介しています。車いす生活になってから体を動かせるスポーツを探していたところ、職場の近所に車いすフェンシング教室があることを知り、体験してみたところ思っていたより汗をかけて爽快感があったことが、車いすフェンシングを始めたきっかけだったそうです。一瞬で勝負が決まったり、試合中に駆け引きがあったりするところが車いすフェンシングの魅力。車いすに座れば障がい者でも健常者でも戦えるスポーツなので、一度体験してもらいたいと千坂さんは語ります。

動画では、そんな千坂さんの剣さばきを至近距離で見ることができます。VRでスピード感と迫力のある車いすフェンシングの剣さばきを体験してみましょう。

車いすフェンシング(Wheelchair fencing)千坂 香菜(KANA CHISAKA)

車いすフェンシングの工夫や独自ルール、見どころ

車いすフェンシングでは、車いす本体を「ピスト」という装置で固定した状態で競技を行う点が大きな特徴です。当然ながら選手の車いす間の距離も固定されており、どちらか一方の選手は剣を持たずに腕を伸ばし、もう一方の選手は剣を持つ腕を直角に曲げた状態で、剣が相手の肘に届く距離に調整します。

車いすフェンシングのルールは基本的には健常者と同じですが、車いすを固定して行う競技のため、車いすの座面からお尻を離さない、足はフットレストに常に置くなどの独自ルールが定められています。

車いすフェンシングは下半身を固定した状態で、健常者のフェンシングよりも近い、常に剣が届くほどの距離で戦うため、高い集中力と精神力が求められるパラスポーツです。3種目それぞれ異なる見どころがありますが、いずれも共通するのはフットワークを制限された動きの中で、より正確な剣さばきが求められるということ。選手同士の攻防や至近距離で戦うスピーディーな試合展開は、一瞬たりとも目が離せません。試合開始と同時に繰り広げられる迫力ある攻防にぜひ注目してみてください。


【出演アスリート情報】 ※アスリート情報は、取材当時のものです。
千坂 香菜(KANA CHISAKA)
・ クラス:カテゴリーB フルーレ・エペ


パラリングでは、パラスポーツの魅力を体感・理解していただくことを目的とした動画を無償提供しています。
公開しているYouTube動画へアクセスいただき、どなたでもご活用いただけます。
紙製VRスコープや動画アクセスへの二次元コード一覧チラシの提供も行っております。
ご興味のあるかたは、下記ご案内・活用事例をご確認ください。

パラスポーツVRコンテンツ活用のご案内

パラスポーツVRコンテンツ活用事例

パラスポーツVR一覧


『考え方を変える=パラダイムシフト』で『つながりの輪を広げる』パラリングは、これからも障がい者理解のための プログラムを通して誰もが自分らしく生きる社会づくりに貢献します。

<お問い合わせ先>
パラリング事務局よりご連絡させていただきます。

パラリングとは?

「パラリング」とは「パラダイムシフト(考え方の変化)」と「リング(輪)」の造語で、障がい者理解を広めていくリクルートの活動です。リクルートは障がいの有無に関わらずそれぞれが活躍できる社会の実現を目指して活動をしています。

(c) Recruit Co., Ltd.