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激しい打ち合いと巧みなチェアワークに魅了される。<車いすテニス>

2022年03月30日

パラスポーツならではの工夫されたルールで勝負!

車いすを操作しながら、激しいラリーを繰り広げる車いすテニス。コートやネットの高さ、用具などは一般的なテニスと同じですが、車いすを使用することや障がいを考慮し、返球は「2バウンドまでOK」など一部のルールが変更されています。2バウンド目はコートの外側でもよいため、ギリギリまで車いすを走らせてボールを打ち返しにいく粘り強いプレーも見られます。

クラス分けは「男子」(下肢障がい)、「女子」(下肢障がい)、「クアード」(下肢だけでなく上肢にも障がいあり)の3つで、クアードは男女混合で試合が行われます。クアードの選手はまひなどでラケットを握れない場合、手とラケットをテーピングで固定することも。

国際テニス連盟(ITF)が定めた世界でもっとも権威のある4つの国際トーナメント大会(全豪オープン、全仏オープン、ウインブルドン、全米オープン)にも車いすテニスの部門が設けられており、日本人選手の活躍をニュースなどで知る人も多いのではないでしょうか。

今までもこれからも、注目度の高いパラスポーツのひとつといえます。

パラアスリートのラリーをVR動画で体感

アスリート支援制度を活用して障がいの重いクアードクラスで活躍する、菅野 浩二さんのプレーをVR動画で紹介しています。

「2バウンドまでOK」というルールのため、一般的なテニスの試合では諦めてしまうようなところでも、車いすを走らせて粘り強く打ち返したり、難しい場面でギリギリ取ったりするところが、車いすテニスの魅力と菅野さんは語ります。

動画を見ていると、車いすを漕いではラケットでボールを打ち返し、またすぐ車いすを漕ぐといった、常に腕を動かしている様子がよくわかります。非常に激しいパラスポーツということが実感できるのではないでしょうか。

菅野さんは自力で車いすを漕ぐスタイルですが、特に障がいが重く車いすの操作が難しい選手は、電動車いすを使用して試合に臨みます。手動の車いすも、手元のジョイスティックで操作する電動車いすも、自身の体の一部のごとく動かせるようになるには日々のトレーニングが欠かせません。

競技用の車いすは、素早い動きを実現させるためにタイヤをハの字型に装着。激しい動きでバランスを崩して倒れないようにするため、転倒防止用のキャスターも付いています。タイヤの角度やシートの高さ・厚みなど、選手の体格や好みに合わせてオーダーメイドすることもあるのだとか。

選手の車いすの違いなどにも注目して観戦するのも面白そうです。

車いすテニス(Wheelchair

打ち合いの裏に熾烈な頭脳戦! 車いすテニスの見どころ

車いすテニスの見どころといえば、やはり巧みな車いすさばきと粘り強いラリー。ラリーもただがむしゃらに打ち返しているのではなく、激しい打ち合いの裏には選手たちの予測と駆け引きが繰り広げられています。

いくら競技用の車いすといえども、タイヤの向きを左右に素早く切り替えるのは難しいもの。そこで、選手は打ち返したあと素早くコートの中央に移動して、前後左右どちらにでもすぐ動き出せるよう相手の返しに備えます。

ラリーが続きやすい位置に打ち続けたあと、突然厳しい場所に打ち返すなど、相手のリズムを崩して点を取りに行くという駆け引きも。もちろん、「そろそろ勝負に来るな」とさらに先を読んで動くこともあるのだとか。

激しい打ち合いの裏でこのような頭脳戦が繰り広げられていることをふまえ、試合を多角的に楽しむのもおすすめです。


【出演アスリート情報】 ※アスリート情報は、取材当時のものです。
菅野浩二(KOJI SUGENO)
・ 所属:リクルート所属、リクルートオフィスサポート勤務
・ クラス:クアードクラス


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