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極限のプレッシャーに強靭なメンタルで挑む、静寂の中の熱いパラスポーツ。<パラ射撃>

2022年03月18日

1発のミスが勝負の行方を左右する!パラ射撃とは

1976年のトロントパラリンピックから正式競技に採用されたパラ射撃は、クラス分けなどを除き基本的にはオリンピックと同じルールで行われます。空気銃、火薬銃それぞれのライフルまたはピストルを使って制限時間内で決められた弾数を撃ち、得点を競うパラスポーツです。

パラ射撃のクラスは、障がいの程度や種類に応じて、手や腕で銃を構えられる下肢障がいのみの「SH1」、上肢を含む障がいがあり支持スタンドなどを使用して撃つ「SH2」の2種類に分けられます。また、種目は的までの距離や撃つ際の姿勢、使用する銃の種類などに応じて多くの種類に分けられます。

競技中は選手が1列に並び、一斉に射撃を行います。種目により的のサイズは異なりますが、的の中心は10mエアライフルの場合は直径わずか0.5mm。中心に当たると満点の10.9点、的の中心から離れるにつれて得点は下がっていきます。パラ射撃では最初に行われる本選を経て、多くの種目で上位者のみが進むファイナルが実施。弾数が進むにつれ点数の低い選手から脱落し、高得点を取り続け最終的に残った選手が勝利となります。たった1発のミスで勝負が決まることもあるため、最後まで見逃せません。

VR動画でパラアスリートの目線からパラ射撃を見てみよう

動画では、男子SH1クラス エアピストルの山内 裕貴さんをVRで紹介しています。祖父が猟師だったことから、パラ射撃に興味を持ったという山内さん。60発を1時間15分の長丁場で1発ずつ慎重に撃つパラ射撃は、1歩1歩慎重に歩みを進める綱渡りに似ているのだとか。60発すべて撃ち終わった後に、綱渡りを終えたような達成感を感じられるのが、パラ射撃の魅力のひとつだそうです。

パラ射撃の競技人口は少なく、ピストルやライフルでの競技には許可が必要なため、射撃に馴染みがない人も多いのではないでしょうか。しかし、許可不要ですぐに体験できるビームピストルやビームライフルもあるので、実際に射撃をしてみて射撃競技の楽しさを知ってもらいたいと山内さんは語ります。

VR動画では、普段なかなか至近距離では見られないパラアスリート側から見た射撃の様子を収めています。ぜひ、VRで迫力のある射撃を体験してみてください。

パラ射撃(Shooting Para Sport)山内 裕貴(YUKI YAMAUCHI)

パラ射撃の工夫や独自ルール、見どころ

パラ射撃独特のルールとして挙げられるのが、ライフル種目における「姿勢」です。パラ射撃のライフル種目は以下の3種類の姿勢で行われます。

・伏射(ふくしゃ):体を床に伏せる、または車いすに取り付けたテーブルに両肘を載せて撃つ。
・膝射(しっしゃ):銃を支える片肘を膝に乗せてしゃがんだ姿勢、車いすでは片肘のみを台に乗せて撃つ。
・立射(りっしゃ):立った状態で撃つ。車いすの場合は両肘がどこにも着いていない状態で撃つ。

パラ射撃は1発が勝敗を左右し、ミリ単位での精度が求められます。長丁場の試合の中、たとえ的を外したとしても次の射撃できちんと立て直して制限時間内で撃ち続けるためには、集中力と強いメンタルが必要とされます。そのため、射撃の正確性だけではなく、選手がいかに平常心を保てるかも見どころのひとつです。

緊張感の高い状況下で、選手たちがどれだけ正確な射撃を繰り広げるかどうか、観戦の際にはぜひ注目してみてください。


【出演アスリート情報】
山内 裕貴(YUKI YAMAUCHI)
・ 所属:株式会社電通デジタル
・ 競技クラス:男子SH1クラス 10mエアピストル
・ 主な戦績:2019年 Sydney 2019 World Shooting Para Sport Championships 21位(自己ベスト更新)、2019年 第32回全日本障害者ライフル射撃競技選手権大会 P-1 優勝

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パラリングとは?

「パラリング」とは「パラダイムシフト(考え方の変化)」と「リング(輪)」の造語で、障がい者理解を広めていくリクルートの活動です。リクルートは障がいの有無に関わらずそれぞれが活躍できる社会の実現を目指して活動をしています。