リクルート中途採用プロセス大公開!思いがけない“機会の扉”が開いたふたりの転職体験記

リクルート中途採用プロセス大公開!思いがけない“機会の扉”が開いたふたりの転職体験記
リクルートへの転職にあたり経験した、中途採用プロセスについて語ってくれた及川曜子さん、大熊健裕さんとカフェスペースで

DEI推進室 及川曜子とプロダクト統括室 大熊健裕は、ともにリクルートで未経験職種に挑戦するために中途入社した経歴の持ち主。過去の経験より未来への意志と可能性を重視する選考プロセスを経て、改めて自身のモチベーションの源や自分らしさに気づけたという。そんなふたりに、リクルートの中途採用プロセスだからこそ得られたものについて語ってもらいました。

リクルートとの意外な「出会い」~なぜ私がリクルート?!

営業からプロダクトマネジャーへの転職を実現した大熊健裕が語るリクルートでの面接体験

―おふたりはそもそもなぜ転職前とは異なる職種を目指そうと思われたのですか?

大熊:前職では入社以来一貫して営業部畑で、現場から営業推進、企画などの仕事をしてきました。ある時、社内ベンチャーとして新サービスをリリースする経験をさせてもらう機会がありましたが、、自分には事業をグロースする力が全然足りていないのを感じたんです。そうした力を付けるためにもWebプロダクト企画の仕事にチャレンジしたいと考えていました。ですが、前の会社では営業や営業企画などそれなりの実績があると、どうしてもそのイメージが付いてまわり、なかなかそのキャリアパスから抜けにくいと感じる状況だったんです。

及川:分かります! 結局は初職の配属に影響を受けることはありますね。最初に乗ったレールのキャリアしか積めないというケースは、意外と多いかもしれません。

大熊:そうそう。だから、企画の仕事をしたければ違う会社に移る、という選択肢を視野に入れたいと思いました。それで職種を変える転職を目指したんです。

及川:私も新卒入社以来ずっとメーカーの営業セクションのなかで事業管理、営業企画や海外営業などを経験してきました。実は私は、前職の入社1年目で出産をして育休を取りました。育休自体にはとても理解のある会社だったのですが、営業セクションでのモデルキャリアプランは「販売店などで土日も働く経験をして、その後、本部に戻る」というものが主流。しかし、子育てとの両立をしながらの自分はそういったモデルに乗ることができていないようなもどかしさを感じながらキャリアをつないできました。かねてから希望していた海外営業に携わることもできたのですが、海外営業の道を極めるには出張や海外転勤も経験する必要がありましたが、それは難しい。当時会社から提示されるキャリアプランのなかには、自分の選びたい道はないことに気づき、転職を決意しました。
また、子育てと仕事を両立できているつもりになっていましたが、ある出来事を通じて子どもに向き合えていなかったのではないか? と思い悩むことも経験しました。そんななかで、「自分のように悩む人のキャリア支援」をしていきたいという希望が自分のなかで芽生えていきました。しかし、転職で叶えようにも、一般的にはそういった分野は人事領域の仕事であり、経験もありません。前職の社内で配置転換を願い出てみましたが、なかなか社内での実現が難しそうだと感じたので、大熊さんの気持ちが分かります。

―転職の際には転職エージェントなどを利用されましたか? どのような相談をされたのですか?

大熊:いわゆる転職エージェントにも登録しました。前職からリクルートに転職した知り合いも多く、やりたい仕事ができる可能性のある転職先候補として最初からリクルートを意識していたので、転職会社に自分から申し入れて、求人があればぜひ…と、半ば強引につないでもらいました(笑)。

及川:私は、営業企画などから人事への職種転換を伴う転職希望ですし、人事経験のない人材を人事に迎え入れてくれるという求人自体が少なく、とにかく大きく網をかけるつもりで転職エージェントを頼りました。それでも「人事の経験がないのでハードルは高い」「前職の同業界であるメーカーはどうですか?」「経験のある営業部ではどうですか?」などと提案されることも多かった。そんななか、リクルート人事部での中途採用担当者の募集があるとお話をいただいたので驚きました。その時の募集条件は、人事での経験にこだわらず、「当事者意識を持ち高い遂行力や挑戦意欲がある」ということだけでした。当時の私のイメージは「リクルート=平均年齢の低い若い会社」。なぜ自分に? 本当に可能性があるの? と思ったんですよね。正直なところ「人事の中途採用担当職」は、本当に望む仕事ではなかったのですが、人事への道が開けるならきっかけは何でもいいという思いもあり、とにかく受けてみないと始まらない…くらいのお試し感覚で選考に臨んだのを覚えています。

意外な展開が待っていた「一次面接」~そこを聞く?

リクルートでの転職プロセスのなかの「面接」について語る大熊健裕と、その話に耳を傾ける及川曜子

―リクルートの面接を受けてみて感じた第一印象はどうでしたか?

大熊:まず面接が濃い!(笑)。何社か面接を経験しましたが、他社ではだいたい30分でポータブルスキルを確認される程度でしたが、リクルートでは初回の面接からいきなり1時間じっくり話すことになりました。しかも、お決まりの前職での経験やスキルを聞かれるだけなのとは違い、前半の30分では「そもそも何をしていきたいのか? なぜそう考えているのか?」「新卒の時には何をやりたかったのか?」とか、「5年後にどうなりたいのか?」など、面談というよりキャリア相談のような内容だったのにも驚きました。

その後の想定配属先のトップとの面接でもみっちり1時間。事業部長クラスが転職者の面接に1時間かけるというのはずいぶんなコストになるはずなのに…と面接を受けながら思いを巡らせてしまいました(笑)。それを実際にやるというところに、「人」に対するリクルートの理念を感じました。

及川:私の時は、初回の面接時間は30分でしたよ。ほとんどの時間は「業界も職種も変えたいと考えたのはなぜなのか」「それは今いる業界や会社ではなぜできないと感じたのか」「これからどのようなことをしたいのか? それはなぜか?」といったキャリアに関する話ばかりしていたように思います。ひとしきり話が終わると、面接担当者から、「ちょっといいですか? お話を伺ってみて、及川さんにぴったりのポジションが別にありそうなので、後日連絡させてください」と言われて終わったんですよ!

あまりに予想外の展開に「これは落ちたっていうことだろうな」と思っていたら、後日本当に二次面接の連絡が来てびっくり。仲介してくれた転職エージェントからも、「面接で何があったんですか?」と尋ねられるほど。それは逆にコチラから聞きたい質問だったのに(笑)。そして新たに打診されたのが、今のDEI推進室の仕事だったというわけです。

印象的だったのは、一次面接の人事部の担当者が、候補者の話を聞いてポジション変更を提案する裁量を持っていること。普通なら募集ポジションに合うか合わないかで合否判断するだけだと思うんです。面接で会った候補者「個人」の思いや可能性を重視して、その人に合うポジションがあれば、あるいはなければ創って提案し直すというのも個を尊重する文化の表れかもしれません。「個の尊重」を謳う会社は多いけれど、ここまでスピード感を持って一人ひとりが実現しようとしている企業があるんだな…と驚かされました。つまり、ここで働くということは、個を尊重された働き方ができるということなのかもしれない、と感じました。

大熊:言葉だけでなく、実際に従業員一人ひとりの行動にまで落とし込まれているのは働き始めてからも実感しています。

思いがけない「キャリアの選択肢」~知ることで見えた自分らしさ

転職プロセスのなかで転換点になった時のことを質問をされ、当時を振り返る及川曜子

―個性的だと感じられていたリクルートへの転職プロセスで、ご自身のなかで“転換点”となった場面はどのようなものでしたか?

及川:面接でいろいろな話をしましたが、今思えば、「なぜそこまで、キャリアのことを考えるようになったのか」という質問をいただいたことが、私の転換点になったように思います。そう尋ねられて思い出したのが、当時8歳だった子どものこと。前職の在職中に仕事の多忙さと引っ越しが重なり子どもも転校したばかりの時期でした。ある日家に帰ると玄関に立派なカブトムシがいて。驚いて子どもに問いただすと、コツコツとためていた貯金を遣い果たして買ったと言うんです。転校したばかりで友達もできずに悩んでいたけれど、家に帰ってもひとり。忙しそうにしている親には打ち明けられず、小さな心にひとり抱えこんで精一杯頑張っていたんだと気づきました。私は仕事と家庭を時間的にはなんとか両立できているつもりになっていましたが、子どもに寄り添えていなかったことに愕然としました。子どもと向き合うためには、一度キャリアを捨てるしかないと感じた出来事でした。すごく個人的な話でしたが面接のなかで、自分自身がそうやって切実にキャリアに悩んだ経験を話すうちに、当初の募集とは全く別のDEI推進室のポジションへの扉につながるきっかけになりました。

大熊:“当初とは違う話“といえば、私も一次面接担当者の判断で、別の道の領域でのポジションも提示され、実は二次面接からはふたつのラインの面接を受けることになったんですよ。「プロダクトの企画をやりたいなら、Air ビジネスツールズに関するプロダクトでも、人材系のプロダクトでも企画職を募集している。大熊さんが本当にやりたいと感じる道がどちらなのか判断がつかないので両方の担当者と会って話を聞いてみて欲しい」ということで、そちらについても選考を受けることになりました。面接する、される、という関係より、それぞれの現場をよく知る担当者と会い、情報交換をしながらより自分でフィットする職場を探していける機会をもらえたように感じて、とてもありがたかったのを覚えています。

そうしたなかで決め手になったのは「大熊さんは何をしている時にテンションが上がるの?」という質問でした。最初は「えっ?」って考え込んでしまいましたが(笑)。少し考えて自分が出した答えは、前職での新規事業立ち上げの経験から、「手探りで正解がない状態で、皆でぐちゃぐちゃになりながらも力を合わせて前に進んでいくのが面白い」ということ。それであれば、Air ビジネスツールズに関わるプロダクトが向いているかもしれない、という認識を、会社も自分も持つことができたのです。最初は、何を判断しようとしている質問なのか正直分かりませんでしたが、前職のスキルや経験だけでなく、それによって培われた筋力や今後の伸び代や 仕事に向き合うスタンスを深く知ることで「可能性」を見出そうとしてくれていることを感じました。

及川さんと違って、結果的に、新たに提示されたほうの選択肢は選びませんでしたが、人材系のプロダクトについての話も聞けたおかげで自分の希望に確信を持つことができたわけで、複数の選択肢を提示されたこと自体はとてもありがたかったと思っています。

及川:そういえば私も似たような質問をいただきました!「これまでで一番“魂”を込めた仕事は何?」でした。私も一瞬、言葉に詰まってしまって。でも、改めて自分を振り返り、思い出したのは、営業企画の仕事をしていた時に、企画を「出す」ことがゴールではなく、「エンドユーザーが使い続けてくれること」がゴールである、ということにこだわっていたなあということ。この質問によって、別領域・別職種での前職の経験やスキルを、リクルートでの「可能性」に置き換え、信頼して仕事を任せられるのかどうか判断しようとしてくれたと感じました。こうしたリクルートへの転職プロセスでは、私自身にとっても、こうした気づきがたくさんありました。何より、自分の価値観の整理になりました。そういった意味でも、リクルートの「面接」には、本当にお世話になりました!

企業として大事にしていることが「入社の決め手」

中途入社の決め手となったリクルートの採用プロセスへの共通する印象を振り返る及川曜子と大熊健裕

―入社の決め手になったのはどんなことだったのでしょうか。

及川:最終面接は、DEI推進室長との時間でした。面接の最後に「ぜひ一緒に働いてもらいたいと思うんだけど、もう1回自分の強みが何なのかを考えてみて欲しい。スキルや経験ではなく、あなただからこそできることを…」と問われて終わったんです。最終面接なのに、あえて問いかけだけで終わったところに、何か大きな「チャンスを与えてもらった」と感じたのが印象的でした。改めて、この会社では前職で得たスキルや経験よりも、その人の個性やらしさ、未来に向けた意志を重視しているんだなと実感しました。

大熊:面接っていうか、既に1on1始まってるじゃん! っていう感じですね。実際、入社してからも、キャリアや強みの開発に関する会話も面接の延長のような感じです。壁打ち面談みたいな機会も多いです。「そもそも自分の強みは何で、何を伸ばすのか」といったことは日常の1on1のなかでもよく言われていて、面接の延長線上で、入社後も面接の振り返りを含めて会話していると感じます。

及川:「強み」といえば、入社してみて感じるのは、周りの人が皆自分のキャラクターを開示しているということです。それぞれ得意不得意があって、「こういうところは助けて」「こういうところは助けられる」と自然と言い合える空気がある。前職時代は「パーフェクトでなければ」と思っていましたが、今は「整理上手な人」「アイデアの拡散上手な人」など、いろいろな得意を持つ人が集まっているので、力を借りながら、掛け算で成果を上げられれば良いのだな、と思うようになりました。

大熊:そういえば入社後の最初の面談のときも、弱みを克服して、能力を均等にしていくのではなく、「大熊さんの一番尖っているところを、もっと伸ばすためにどうしましょうか」という話をされた気がします。

及川:分かる!これまでは、能力をレーダーチャート化したとき、六角形の凹んでいるところを伸ばすように言われて来たけれど、リクルートには、どこかが尖っている個性的な人が多いですよね。大事にそれぞれの強みを伸ばしているのを感じます。

大熊:その上で振り返ってみると、採用プロセスも、面接とか選考というより、そういう能力の尖りを見極めて、「この人に提供できる機会があるか」と考えてくれていたように思いますね。そうした自分の個性を見極めて、機会をくれたことが、自分の入社の決め手でもありました。

未来志向で「キャリア支援」する文化~入社した今だから分かること

Air ビジネスツールズ関連のプロダクトマネジメントについて印象を語る大熊健裕

大熊:私は今、Airシリーズを紹介するWebサイトのプロダクト担当なのですが、任命されたのは入社からわずか4ヶ月後。そんな新人であっても、マネジャーはもちろん周囲を巻き込みながら、主体的に仕事を進めることができています。やるべきだと思ったことはどんどん起案できるし、ルール変更が必要であればそれに応じて後から検討すれば良い、という文化。何らかの決まりごとに縛られてやりたいことができないというストレスが全くありません。

そういうやり方が成立しているのも、経験やスキルだけでなく、未来志向で一人ひとりの「やりたい」という気持ちを支援する選考プロセスが効いているからなのかもしれません。

現在携わっているDEI推進室の仕事と職場の雰囲気を語る及川曜子

及川:リクルートの選考プロセスを通じて「個」が尊重されていると感じたことも入社理由のひとつでしたが、実際入社してみると、社内でも過去の経験やスキルだけに縛られず、未来志向で一人ひとりの「やりたいこと」やキャリアを支援していることを感じます。今思えば、社内がそうだからこそ、面接の時にも前職の業界経験やスキルはもちろんですが、今後何をやっていきたいか…という個人の動機を掘り下げて尊重して、チャンスを与えてくれたのかも…と企業文化を理解できました。

もちろん、DEI推進の仕事を進める上で、DEI領域の経験や知識があった方が良いのかもしれませんが、知識はいくらでもキャッチアップすればよいのです。大変ではありますが、やりたくて選んだ仕事だから全く苦ではないんですよね。やらされ感がないと、気持ちがこれだけ違うのかと思います(笑)。

大熊:私のいる組織でも7割が中途入社。私のようにプロダクト企画は未経験者も多いですが、そもそもWebサービスまわりの最新情報はどんどん入れ替わるので、経験者だとしても常にキャッチアップの努力を欠かしていない印象です。分析力やプロセスを作り込むスキルなども、後から学べばどうにでもなる、と常日頃マネジャーとも話しています。実際に飛び込んでみると、スキルや知識は後でついてくる実感を持てています。結局、大事なのはスタンスで、最も問われるのが「サービスを通じて実現していきたい世界観」を周りとすり合わせるコミュニケーション能力や当事者意識をもって周りを巻き込みながら推進していく意欲なのかもしれませんね。

及川:リクルートでは、当事者意識さえあれば、困った時に周りがいくらでも助けてくれますよね。おせっかいなくらいに。

大熊:むしろ「困ってるんですよ~」には皆、超敏感な組織ですよね。良い意味でのおせっかい文化というか(笑)。転職でリクルートにジョインしても、楽しくやれているのはそのおかげかもしれません。

対談を終えて笑顔の及川曜子と大熊健裕

プロフィール/敬称略

※プロフィールは取材当時のものです

及川曜子(おいかわ・ようこ)
株式会社リクルート スタッフ統括本部 人事DEI 推進室

新卒で入社した自動車メーカーでは14年間営業部にて国内営業や営業推進、出産・育児休暇を経て海外営業を経験。営業として求められる働き方と自らが子育てをしながらキャリアを重ねる難しさを感じるなかで、人のキャリア支援に興味を持ち、リクルートへ転職。2023年1月より現職

大熊健裕(おおくま・たけひろ)
株式会社リクルート プロダクトマネジメント統括室 SaaS領域プロダクトマネジメント室 Airプロダクトマネジメントユニット

大手情報・通信系企業にて9年間営業部や経営企画などを経験。前職にて社内新規事業として、Webプロダクト事業を立ち上げた経験から、事業をさらにスケールしていく仕事に携わりたいと考えてリクルートに転職。2022年8月より現職

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