突然の異動で気づいた「本当にやりたいこと」。営業1年目の奮闘日記

突然の異動で気づいた「本当にやりたいこと」。営業1年目の奮闘日記

コロナ禍の2020年、入社3ヶ月目で異動の辞令を受けた藤澤美希。突然の担当部門変更に戸惑いながらも営業としてお客様への貢献を目指しました。異動による葛藤や不安を抱えた時期を支えたのは、彼女の夢を後押しする上司や先輩だったそうです。

コロナ禍に入社し全てがオンライン化。対面営業ができる日を心待ちに過ごす

「将来は独立したい」。そんな思いを持って、私はリクルートに入社しました。現在は営業として福井県の美容系サロン(ネイルやリラクゼーションなど)の集客や業務・経営支援を担当しながら、お客様から生きた経営を学ばせていただいています。今でこそ夢に向かっている実感があるものの、入社からしばらくは目まぐるしい環境変化のなかで試練の日々でした。

2020年4月、私は企業のアルバイト・パート採用を支援する営業として入社しました。『タウンワーク』などのメディアへの広告掲載を通じてお客様の経営・人材採用を支援する仕事です。まだ明確にやりたい仕事が決まっていなかった私は、「独立のためにさまざまな業界・職種・立場の人と接点を作ることができるHR(HumanResource/人材)の営業がやりたい」と思っていたので、希望していた仕事に携われていることをとても嬉しく思っていました。その頃はコロナ禍による最初の緊急事態宣言と重なり、在宅勤務で仕事をスタート。お客様に直接会うことこそ難しい状況でしたが、オンラインでのアポイントでお客様にサービスをご紹介したり、新商品の提案に挑戦したり。オンラインで営業同行してくれる先輩に支えられながら、今できることを精一杯やって、いつか思いきり対面営業ができる日に備えていたんです。ところが、コロナ禍の勢いは止まらず、お客様がお店の営業を見合わせ、軒並みパート・アルバイト採用も控えるようになり、なかなか営業としての場数を踏めない状況が続きました。

異動辞令は突然に。上司や先輩に包み隠さず自分の気持ちを話してみる

入社から3ヶ月経ったある日、突然現在の部署、ビューティDivisionへの異動辞令が出ました。成長を目指してリクルートに入ったものの、外部環境の変化で思い描いていた経験ができない状況が続いていましたので、「異動したほうが成長できるのかもしれない…」と頭では理解しようとするのですが、突然のことに心が追い付きません。当時のマネジャーに対しても「私はHR領域に携わりたくてリクルートに入ったんです。それ以外の仕事は興味を持つのが難しいかもしれません。異動するくらいなら辞めることも考えています」と伝えるなど、HRから離れることに納得できない自分がいました。

そんな私に対して上司は真摯に向き合ってくれました。「藤澤さんはせっかくHRがやりたいと入ってくれたのに、事業環境の変化で叶えられなくてごめんね。今は新入社員のあなたに十分な成長機会を提供するのが難しい。それに、起業に向けた経験の積み方はHRで働くことだけじゃない。藤澤さんのやりたいことは、ビューティDivisionでも、他のリクルートの事業部でもできることだよ。HRじゃないと本当にできないの?」と上司が問いかけてくれました。さらに先輩方も異動先にいる知り合いを通じて具体的な仕事内容をヒアリングしてくれ、「美容サロンのオーナーの近くで働ける分、経営の仕事を見て学ぶことができるみたい」と異動先の様子を教えてくれました。上司や先輩が私のやりたいことに真摯に向き合ってくれたことがありがたく、「ダメもとで一度やってみよう」という気持ちで異動先に飛び込んでみることにしました。

夢や意思を最大限尊重してもらえる環境は変わらない。不安を乗り越え、機会に気づく

とはいえ、入社3ヶ月での異動でしたから、ようやくHRでの営業の基礎が身についた時期にもう一度ゼロからスタートするのかと思うと不安になりました。そんな不安な時期に、私の思いに寄り添ってくれたのが、またもや異動先のマネジャーやリーダー。「藤澤さんは起業したいんだよね。サロンのオーナーも経営者だから、どんな方と接点を持ってみたいか教えて。営業担当として関わるなかで学べることもあるだろうから」「お客様の経営支援ができる営業になるには、起業と同じで、経営者の視界で物を見ないといけないんだけど、その視座を一緒に考えてみよう。どうやったら経営支援ができる営業になれると思う?」と会話しながら、私のやりたいことに今の仕事が近付くように導いてくれました。

美容業界の用語すら知らず、途方に暮れていた状態でしたが、先輩からさまざまなアドバイスを日々もらい、毎日地道に行動に移していると、少しずつ営業として成果も出るように。そんな時、あるリラクゼーションサロンの経営者の方に出会ったことが私の転機になりました。その方は、マタニティ向けのサービスを展開されていたのですが、妊婦さんにサロンを知ってもらうことができていないと集客に悩まれていました。「体の負担も心配ごとも増える妊婦さんにこそ、リラックスして欲しい」というその方の強い思いに共感した私は、妊婦さんをターゲットに絞り『ホットペッパービューティー』を活用した集客プランを提案させていただきました。提案内容よりも熱意を買っていただいたのかもしれませんが、「藤澤さんだからお願いしたい」と言っていただけたことがとても嬉しかったんです。提案を実現すると、実際に多くの妊婦さんが訪れるようになりました。「妊婦の私たちは行けるサロンが少ないから、このサロンに出会えて嬉しい」という声も。オーナーの「『ホットペッパービューティー』さんにも、藤澤さんにも、感謝してます」という言葉は宝物です。

生きた経営を学んで独立起業を目指す

そんな出来事が、私の仕事への向き合い方を変えました。独立起業のためにリクルートで多様なお客様と接点を作ろうと意気込んでいましたが、それ以上に経営のサポートをする営業の仕事から、学べることがたくさんあると気づいたんです。オーナーの方の夢を支えるために寄り添い、伴走しながら社会に価値を返すこと。これが、まさしく私が入社前から実現したかったことだと気づきました。
もちろん、時には提案した内容でなかなか集客効果が得られず、苦しい時期もあります。けれど、あきらめずにお客様と粘り強く改善を続けながら結果を出していくことはとてもやりがいがあるし、ここで学べることは、今後の私にとって大事なものだと確信しています。経営者の方々に親身に寄り添い、良き相談相手となれるように努力すること。そのような仕事を通して、サービスを利用するカスタマーの皆さんに価値提供をすること。そして、そのプロセスから、私も生きた経営を学び、社会に価値を提供するために日々活かしていきたいと強く思います。

「独立したい」という夢は今も変わりません。そのために、まだまだリクルートでやりたいことがあります。営業として成果を出し、組織のマネジメントも経験してみたい。自分の力だけではなく、人を巻き込み、動かして大きな成果を出すスキルは、経営者にきっと必要なものだと思うからです。

プロフィール/敬称略

※プロフィールは取材当時のものです

藤澤美希(ふじさわ・みき)
リクルート ビューティDivision 営業5 北陸美容グループ

設計事務所で水道施設などの土木設計に携わり、2020年リクルートジョブズ(現 リクルート 中途Division)に入社。入社3ヶ月後リクルートジョブズからリクルートライフスタイル(現 リクルート ビューティDivision)に異動。営業として福井県の美容室・リラクゼーション・ネイルなどのサロンに対し、集客や業務・経営を支援している

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