マネジャーからメンバーに。異動を希望して叶えた自分らしいキャリア

マネジャーからメンバーに。異動を希望して叶えた自分らしいキャリア

リクルートに入社して14年目。紆余曲折を経ながらもキャリアを重ねてきたというリクルート従業員の関谷晴貴。マネジャーとして働くなかで自分のやりたいことに気づき、キャリアを見つめ直して新たな一歩を踏み出したといいます。

自分で良いのか? マネジャーになって感じたキャリアのモヤモヤ

リクルートに入社したのは2009年。中途採用領域の営業として社会人生活をスタートさせた私は、2013年にはチームリーダーを任され、2017年には、社内の新規事業提案制度に応募し、特別賞を受賞。通常業務と並行しながら新規事業開発も経験(その後、事業撤退)するなど、紆余曲折はありつつも充実した日々を送っていました。

しかし2018年にマネジャーに任用されてから、自分のなかでキャリアに対するモヤモヤが出てきたんです。任用された組織は自分にとっては初めての企画職でこれまでの経験や強みを活かせない。かつ、自分よりもベテランのメンバーを抱えていたこともあり、「本当に自分で良いのか? 自分はこの組織にきちんと貢献できているのか?」そんな思いに駆られました。ですがマネジャーである自分が悩んでいるわけにはいかない。メンバー一人ひとりのことをきちんと知ると同時に、「分からないので教えてください」と変に取り繕わずに真摯に仕事やメンバーに向き合うことで、何とか乗り越えていきました。

その後も複数組織でマネジメントを経験し、それなりに結果も出すことができてはいたのですが、心のなかではずっと、「他のマネジャーと比較して、自分の強みは何だろうか? 自分は組織にきちんとした価値を返せているのだろうか?」と悶々としていました。

自分のキャリアに悩んでいたリクルート従業員の関谷晴貴

自分がやりたいことは何か? 自分を見つめ直して見えてきたもの

本当に自分はこのままこの会社でマネジャーとしてやっていって良いのか、他の選択肢があるのではないか…、徐々に大きくなっていくモヤモヤを感じていた2021年、これまで分社化していたリクルート各社が統合をすることに。主に中途採用領域に閉じていた自分のキャリアが他にも広がる可能性を感じ、キャリア申告制度(自分が思い描くキャリア要望を組織に表明できる制度)を利用。当時の人事部長に漠然とした自分の現状とキャリアについて相談する機会を得ました。

面談相手となってくれた人事部長からは「自分が大事にしていることを貫いたほうがいい。いつかちゃんと形になってくるから」とのアドバイスをいただき、「自分が仕事でやりたいことは何だっけ?」と内省。思い返せば、子どもの頃から人に勉強を教えるのが好きで、学生時代は教員免許が取得できる大学を選び、リクルートへの入社動機も学生へのキャリア教育を支援している会社だったから。点が線へとつながり、自分の教育への関心を再認識した私は、教育事業に携わりたいと強く思うようになりました。

幸い、リクルートにはキャリアウェブ制度という社内の全事業の仕事から興味のある部署を選んで異動希望を出せる制度があり、教育に関する部署もある。思いきって挑戦してみることにしたんです。面談を経て、2023年に希望していたまなび領域へメンバーとしての異動が実現しました。

マネジャーからメンバーへ異動したリクルート従業員の関谷晴貴

マネジャーからメンバーへ 家族の反応 異動後の後悔 

5年以上マネジャーを務めていた自分が再びメンバーとして働くことに抵抗はなかったのかと聞かれますが、正直マネジャーはただの役割でしかないと思っています。マネジメントの役割ではなくなっただけなんです。それに私は、マネジャーとして働くことよりも、まなび領域で働いてみたいという思いのほうが強かった。ちょうど第一子も誕生し、これまで以上に教育に対する思いも強く熱くなっていた私にとっては、最良の選択でした。

役割と期待できる成果が変わるので、もちろんこれまで通りの働き方とはいきません。家族に迷惑をかけてしまう不安もありましたが、同じ会社で働く妻から「自分のやりたいことがあるなら、ジャンプアップのための助走期間と捉えて頑張ってみるのも良いのでは? ただし期限を決めて本気でやりきって」と背中を押してもらえました。

今、メンバーとしてまなび領域へ異動し、オンライン学習支援サービス『スタディサプリ』を教育現場の先生方にどう上手く活用いただくかを考える仕事を始めて半年が経ちました。これまではマネジャーという立場上、自分の仕事の取捨選択をある程度できていましたが、領域での新人である現在はそういうわけにもいきません。仕事の優先順位が見えており、自分で決定できるマネジャーの方が仕事が進めやすかったなぁ、と過去を振り返る瞬間がないわけではないのですが(笑)、マネジャー時代に抱えていたモヤモヤからは解放され、自分のやりたかった教育事業に向き合うことができています。メンバーになったことで得た視界もあり、またいつかマネジャーに任用される機会があれば、こうしたいと思う気持ちも出てきました。

悩んだからこその今 キャリアを見直し見えたもの

また、異動が決まったことで、人の学びを支援するのなら自らも学ばなければならないと思い、MBA取得を目指して経営学が学べる大学院にも通い始めました。仕事と子育てと学業の両立は大変ですし、畑違いの領域の業務はキャッチアップすることのほうが多いですが、日々成長を感じることができています。

自分のキャリアや働き方に悩んだからこそ、自分を見つめ直すことができ、自分のやりたいことに飛び込むことができたと思っています。キャリアは積み上げていくものばかりではなく、自分の気持ちに正直になって立ち止まったり、時に戻ることもあって良いのではないでしょうか。多様なキャリア・働き方を受け入れてくれた会社や家族に感謝しつつ、多くの子どもたちがさまざまな体験から学びを得ていくお手伝いをしていけたらと思っています。

プロフィール/敬称略

※プロフィールは取材当時のものです

関谷晴貴(せきや・はるき)
株式会社リクルート 制作・ソリューション推進室 販促ソリューションデザイン2部 まなびクライアントサクセス推進3グループ

2009年にリクルート入社。以来中途採用領域のエリア営業などを担当。2018年よりマネジャーに任用。複数の組織でマネジメント経験を積み、2023年キャリアウェブ制度を利用してまなび領域へ異動

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