目指す到着地への水先案内人。
グローバル規模で世の中の風を読み、
攻めと守りを確実に見極めていく。
コーポレート法務室
M&A法務グループ
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PROLOGUE
テクノロジーの急速な進化など、社会の変化とともに見るべき法の観点は増えていく。新たなビジネスを生み出したい人、組織に変化を起こしたい人にとって、法の影響は無視することができない。ビジネスにどのような影響を与えるか、適切な判断ができる法務は、プロジェクトを成功に導く鍵を握る存在だ。雑誌編集者から司法試験に挑み、弁護士に転身。法律事務所に所属し、日本、アメリカ、イタリアで企業法務の案件に携わってきた竹村が、リクルートで働くことを選んだ理由、そしてリクルートで法務を担う面白さとは?
新しいものを生み出し「社会を変える」と
本気で考えて動いている人の役に立ちたい。
リクルートに興味を持った理由を教えてください。
私のキャリアを不思議に思われる方もいるのですが、私が仕事を選ぶ理由は一貫しています。それは「新しいものを生み出す人の役に立ちたい」ということ。
編集者時代は、人が必要とするものを先読みして提案することを仕事に、弁護士時代は、専門性を武器にして企業活動を支える仕事をしてきました。いつも自分が求められる場所で役に立っていたい。リクルートに興味を持ったのは、本気で世界を変えようとしている面白い人がいそうだから。大企業にも関わらずベンチャーらしさがずっと残っている印象があり、「それはなぜなのだろう?」という興味もあった。加えて言えば、日本発で世界に仕掛けていける企業であることも魅力でした。
リクルートの法務は、世の中の風を読みながら、攻めと守りのバランスをとっていく仕事をしています。リクルートには、まだ世の中でもはっきりとわかっていない領域に挑戦をしている人が多くいます。決まった轍がない水上を進んでいる。そこで、私たちが「水先案内人」となり、適切な航路を案内する役目を果たしていきます。「水先案内人」の例えは、上司が使っていた私のお気に入りの表現です。つまり、グローバル規模でどんな風が吹いているかを読み、何をすると問題が起きるかをいち早く察知し、いま攻めるべきか、守るべきか、局面を確実に見極め、最大限攻めることのできる航路を探しながら、安心安全にゴールに辿り着くお手伝いをしていくことが求められます。
強い想いを持つ人を信頼してベットする。
法務観点に閉じず全社観点で思考する。
リクルートらしさを感じるところはどこですか?
リクルートの人は諦めない。食い下がるパワーの強さを感じます。「これはリスクがありそうだからやめたほうがよいのでは」というアドバイスがあっても、すぐには諦めずに「本当にそうでしょうか、こうしたらどうでしょう」と、突き詰めて考える癖がついている。法務だけでなく他のコーポレートメンバーも同じです。それはなぜかと考えてみると、事業やプロジェクトを推進していく人の気持ちが強いから。トップダウンではなく、個々人がこれは本当にユーザーの役に立つことだから何としても実現したい、将来のリクルートグループのために絶対にプラスになることだ、と本気で思って行動している。それが、入社前に疑問に思っていた「大企業なのにベンチャーらしさ」が残っている理由だと思います。だから、私たちも個人の想いを信頼して、そこにベットし、なるべく実現することができる方向でサポートをしていきます。
推進力、突破力に優れた人が多いこともリクルートの特徴です。以前、海外の子会社が関わる株式移管の案件で、期限まで数週間、タイムラインとして無理じゃないのかという状況でも、各コーポレートメンバーが専門性を発揮して想定外のスピードで実現してしまい、驚いたことがあります。手続きとしてキツイことであっても、やることに説得力があれば全力でやり切ってしまう。リスクを挙げようと思えばいくらでも挙げられるけれど「何が会社のためになるのか」「やる価値はどこにあるのか」法務論点だけではなく、視野を広く持って、全社観点で判断していく。最大のリスクを特定したうえで、論点を洗い出し、いつまでに何をやったらいいか磨き込む。取れるリスクは取る。守らなければならないことは確実に外してはいけないけれど、どれだけ攻められるかを考えることも法務の大事な役割だと感じています。優秀なメンバーたちと本気でコトに向かっていく。その熱量の高さに、お祭りのような高揚感さえ感じることがあります。それもまたリクルートで働く面白さの一つです。
M&Aは多様な視点が絡まる総合格闘技。
経営戦略に影響を与えられることがやりがい。
現在取り組んでいることを教えてください。
現在はM&A法務グループのマネジャーとして個別の案件に関わりながら、ナレッジマネジメント強化など組織づくりにも取り組んでいます。M&A案件は総合格闘技と言われるほど、様々な法令が関係して幅広い視点が絡まり、多様なリスクを検討する必要があります。規模はさまざまですが、ときには数百億を超える単位の案件となることもある。会社の重要な経営戦略の意思決定に、役員の近くで関われることにやりがいを感じています。ディールの成立に向けて、専門知識を持つコーポレートメンバーがアサインされ、それぞれの知見を発揮しながら、タイトなタイムスケジュールで進めていく。自分の気づいていなかった方向に連れて行ってもらえることもあるし、法務の視点に閉じずにビジネス視点で考え、自分から大きく舵を切っていく提案をすることもあります。自分の意見が、重要な経営戦略に反映されるからこそ、一層本気になる。生半可なアドバイザリーではいられません。当事者として本気で入り込んでいきます。
法務グループとしては、個々が専門性を伸ばすことを大前提に、知見や経験をグループに溜めていくことも大事だと思っています。直近では、法律観点だけでなくリクルート独自の論点をまとめた売却マニュアルを作成しました。個人の能力に頼るだけでは限界があります。組織としての強みを発揮することで、未来のリクルートの役に立っていきたい。そのとき、日本だけでなくグローバルレベルで法令を把握しておく必要もある。海外の案件では、現地の弁護士とリーガルtoリーガルの深い議論をすることもあります。ビジネスに深く入り込む案件もあれば、法の専門家として力を発揮する機会もある。その両面に携われることは、リクルートの法務ならではだと思います。
専門性に加え、企業人としてのスキルを伸ばしたい。
リクルートはまだまだ耕す余地がある会社。
未来に向けてどのような価値を発揮していきたいですか?
自分が何を成し遂げたかよりも、誰にどれだけ役に立ったかが大事だと思っています。だから「新しいものを生み出して社会を変えたいと、本気で考えている人をサポートしたい」。それに尽きます。必要としてくれる人がいて「竹村さんがいてくれてよかった」と言われると幸せになってしまう。単純かもしれないですが(笑)
これからも、挑戦する人の信頼に足るパートナーでいられるように、グローバルレベルの法務の専門性を磨くことはもちろん、経営目線やビジネス目線を高め、企業人としてのスキルを伸ばしたいと考えています。そして、自分が支えている人を通じて、社会に影響を与える仕事をしていきたい。
リクルートの法務は、仕事の枠を決めつけずに、関わりを広げていける人が楽しめる環境です。スピード感が求められることも間違いない。先例がないところで走りながら、思い切った判断をしていくことも求められる。十分な材料が揃っていなくても、自分の専門性を持って思い切って判断し、問題提起できる人にはチャンスが多い会社です。
法に関わる職業は学びが終わらないと言われます。私自身、好奇心が強く、いつも何かを学んでいます。リクルートに来てから広い視野でビジネスを捉えるようになり、データプライバシーの最新事例や、海外の法令をより意識するようになった。リクルートは変化していく企業であり、リスクマネジメントの分野で手を挙げて耕す余地はまだまだあります。好奇心を満たす源泉は尽きません。
※記載内容は取材当時のものです。
PROFILE
竹村 朋子
Tomoko Takemura
コーポレート法務室
M&A法務グループ
慶應義塾大学卒業後、2001年〜2003年まで出版社に勤務し、雑誌編集を経験。専門性を持って人の役に立ちたいという想いから司法試験に挑み合格。司法修習修了後、2007年から大手法律事務所に勤務し、弁護士として様々な企業法務案件に携わる。2012年、コロンビア大学ロースクール修了。ニューヨーク州弁護士資格を取得し、アメリカ合衆国、イタリアの法律事務所での勤務も経験。2018年、リクルート入社。2019年からM&A法務グループマネジャー。