専業主婦からリクルートへの転身。定年退職を迎える私が駆け抜けたリクルートという機会

専業主婦からリクルートへの転身。定年退職を迎える私が駆け抜けたリクルートという機会

2024年9月末に定年退職を迎える、リクルート従業員の佐野由美。長く専業主婦をしていた佐野がリクルートと出会ったのは35歳。業務委託契約からスタートし、53歳で社員に。常にチャレンジし続けることができた源泉と、退職を控えた心境を聞きました。

専業主婦からリクルートへ飛び込む決断

― 2024年9月、定年退職を迎えられます。リクルート入社は、どのような経緯だったのでしょうか?

佐野:リクルートとの出会いは2000年のことでした。長く専業主婦をしていたのですが、少し外に出て働いてみたいと思い、新聞の折り込みチラシで求人を見つけたのが35歳の時。当時の仕事は、進学領域(現・まなび進学情報Division)で発行していた無料の進学情報誌『進学事典』を高校に届ける業務委託契約の渉外スタッフでした。

― 働き始めて、いかがでしたか?

佐野:2年ほど大阪で働き、夫の東京転勤に伴い一旦契約を終了しましたが、半年後にご縁あって再び業務委託の立場で高校の渉外担当を務めました。

大阪と東京で、合わせて17年も続けられたのは、ひとえにリクルートの文化や一緒に働く人たちが好きだったから。立場に関係なく思っていることを率直に話せますし、社員ではない私の発案でも、良いアイデアであればフラットに採用される環境にやりがいを感じていました。

リクルート従業員の佐野由美

53歳で社員試験に挑戦!

― 2017年に進路渉外業務が『スタディサプリ』の営業業務に移管され仕事が変わった際、社員試験に挑戦する決断をされたとか。その時の気持ちを教えてください。

佐野:慣れ親しんだ仕事内容が変わるということで、契約終了を選ばれる方がほとんどでした。残るのであれば、変化に対応しなくてはならない。当時53歳だった私が今さら会社勤めをすることに、不安がなかったわけではありません。でも、一緒に働いてきた周りの人たちが、「大丈夫」「これからも一緒に働きたい」と応援してくれたので、一歩踏み出すことができました。それまでは「あくまでも私の本業は主婦業」というスタンスでしたが、腰を据えてリクルートの仕事に向き合う覚悟が決まった出来事だったと思います。

― 社員として入社してからは、いかがでしたか?

佐野:正直、戸惑うことばかりでした。今までのような個人プレーだけでなく、周囲と連携してチームで動くことや、ナレッジの組織還元を求められること。以前の立場ではあまり磨いてこなかった私の未熟な部分が露呈し、1年目は人知れず涙したこともあります。

それでも続けてこられたのは、やはり一緒に働く人たちのおかげ。苦手だったPC操作を丁寧に教えてくれたり、私の長い現場経験を尊重してくれているなと、ありがたく感じる場面も多かったです。年齢や立場に関係なく私を見てくれるからこそ、くじけることなくチャレンジができました。

― 周りの人たちと、年齢差によるギャップを感じたことは?

佐野:普段、接点のなかった年代の方と交流できて、毎日楽しかったです。世代的に分からないことがあるのは当たり前なので、私も素直に教えてもらい、それをネタにしたり(笑)。

周りの仲間に巡り会えていなければ、今の私はいません。このように、頑張りたい人への支援がしっかりあって、フラットな人間関係を築けること、ナレッジをシェアし合う文化、本気で議論できる環境が、とても働きやすかったですね。

リクルート従業員の佐野由美

好奇心を持って、仕事に楽しみを見つける

― リクルートには、日常の仕事の中から生まれた「イノベーティブな仕事のナレッジ」が共有される全社イベント「FORUM」があり、その中の「TOPGUN(顧客接点)」部門で、今年度(2024年)佐野さんが選出受賞されました。おめでとうございます。

佐野:ありがとうございます。実はこの取り組みは、2020年頃から粘り強く働きかけてきたものです。営業としての集大成を飾る今年、共有する価値のある仕事として選出いただいたのは嬉しかったです。

この仕事の過程では、短期的な私の成績には直結しないけれど、どうしても取り組みたくて直談判したことも。そんなふうに、「実現したら社会のためになりそう」と自分の“ワクワク”に正直でいられることが、私にとっては最高の環境でした。これも、私がリクルートで長く働き続けてきた理由のひとつだと感じます。

― リクルートで過ごした時間を振り返ってみて、いかがですか?

佐野:チャレンジし続けることを歓迎してくれる風土と、仲間に支えられた24年間だったと思います。

もちろん仕事なので「やらなければいけないこと」や「目標達成すべきこと」はたくさんあります。その中で、私が大事にしてきたのは自分が成長することや誰かの役に立つことに加え、「好奇心を持って、仕事に楽しみを見つける」こと。それがリクルートで自ら機会を創る一番の方法だったと感じます。

リクルート従業員の佐野由美

人生100年時代における新たなチャレンジ

― 今後、佐野さんが何をするのか気になります。

佐野:今はまだ、目の前のことに全力投球していて(笑)。なので、ぼんやりとではありますが…。リクルートの外にでてキャリアカウンセラーとコーチングの資格を活かし、挑戦を後押しするパートナーになりたいと思っています。私自身、50代でリクルートの社員になるという大きな人生の変化があり、ときに壁にぶつかりながら、たくさんの機会を得ることができました。だからこそ、変化や挑戦に不安を感じる方の気持ちを理解したうえで、背中を押すことができるんじゃないかなと…。

また、多くの子どもたちに学ぶ楽しさを知ってもらい、彼らが将来に希望を持てるような活動もしたいと考えています。「幸せになりたくない子はいない」という思いがあるからです。

― 「人生100年時代」と言われて久しいですが、佐野さんはどのようにお考えですか?

佐野:私は、「他人からどう見られるか」ではなく、「自分自身の基準で人生を楽しむことが大切」だと思います。楽しむ気持ちは自分にパワーを与えてくれます。

今60歳。リクルートで経験したことを活かして、世の中のお役に立てられないかなと、また“ワクワク”しながら探しているところです。

登壇者プロフィール

※プロフィールは取材当時のものです

佐野由美(さの・ゆみ)
株式会社リクルート Division統括本部 まなび教育支援Division支援推進1部 首都圏3グループ1チーム

2000年に業務委託スタッフとして、進学領域(現・まなび進学情報Division)で発行していた進学情報誌『進学事典』を学校に届ける渉外担当をスタート。2017年に業務委託契約を終了し、地域・職種限定社員でリクルートに入社。『スタディサプリ』の営業として東京都内の高校を担当。2024年9月に定年退職を控えている

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