変わる新築マンション選び。モデルルームに足を運べなくても検討が可能になる全戸価格※&間取り公開に踏み切った理由

変わる新築マンション選び。モデルルームに足を運べなくても検討が可能になる全戸価格※&間取り公開に踏み切った理由
※注:価格公開―販売期ごとの全販売物件

新築マンション選びにおいて、コロナ禍前は当たり前だったモデルルーム来訪。来訪者は何時間でも担当者とひざを突き合わせて説明を受け、その後も何回か足を運んで購入の意思を固めるのが一般的。しかし、コロナ禍では、これまでの「興味を持ったら一度でもモデルルームに足を運んでください」といったPR手法も見直さざるを得ない状況に。カスタマーにとってもクライアントにとっても安心安全、かつ、失敗しないマンション選びのための情報提供をいかに実現するか。クライアントとともに、初めてのコロナ禍の対応に悩み、知恵を絞り、マンション選びのためのプロセスに新たな選択肢を生み出したストーリーを弊社新築マンションDivisionの木田彩子に聞きました。

資料請求、モデルルーム来訪後に具体的に購入検討…
当たり前だった「マンション選びのプロセス」に異変

――コロナ禍になって、新築マンション販売領域のクライアントの方々とどのように対峙しましたか?

木田:担当させていただいていたクライアントでは、大型物件の販売開始を控えていました。
とても人気物件で、販売開始前からたくさんの問い合わせやモデルルーム来訪予約も入っている状況で、クライアントもとても喜んでくださっていました。
しかし、モデルルームオープン予定の直前に、東京で第1回目の緊急事態宣言が発出され、モデルルームオープン予定を延期することに。当時は、他のクライアントもモデルルームをクローズし、物件購入検討者(以下、カスタマー)からの資料請求もほぼ停止の状態でした。
初めてのことに、私たち営業もクライアントの皆様にどのような提案をすべきか頭が一瞬真っ白になりました。これまでクライアントとは、常に対面で広告出稿のご相談をさせていただいてきましたが、コロナ禍で初のオンライン会議をすることになりました。
クライアントからの最初のひと言は「物件を検討しているお客様も、現場のスタッフの健康も、とにかく守り抜くことを第一に考えて、この状況でも我々ができることを考えて欲しい」ということ。このひと言で、これまでの当たり前を見直し、新しいマンション選びのプロセスを創り直さないといけないのだ、と覚悟が決まりました。

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これまで、新築マンションの購入を検討されるカスタマーには、まずは資料請求をしていただき、その後、モデルルームにお越しいただいてから、要望を丁寧に伺った上で、物件ごとの間取りや眺望、価格などを公開していくことが多かった。中古物件と異なり、新築マンションは建築前であることが多く実際に物件を見ることができないため、部屋ごとの眺望などの違いや価格差などについても、丁寧な説明が必要だと思われていたからです。一方で、カスタマーにしてみれば、事前に詳細が分からないため、とにかくモデルルームに足を運ぶしかない。人気物件であれば、土日や夜間はとても混んでいて、ゆっくりと接客を受けることができないという状況も発生していました。
そこで、カスタマ―には事前になるべく多くの情報を届け、事前検討したうえで説明を受けたいという方に絞って、モデルルームに足を運んでいただくようにすれば「3密回避」ができる。カスタマー、クライアントともにリスクを減らすことにもなるのではないか、と考えるようになりました。
実は、コロナ禍前の2019年4月頃から、『SUUMO』新築マンション部門では、カスタマーのニーズに応えて、事前にパンフレットの内容や販売期に合わせた全戸の間取りや価格、眺望などの情報を公開することをクライアントに提案し始めていました。
しかし、主旨にご賛同はいただけるものの、どうしてもこれまでの商習慣を変えることに抵抗があるというようなご意見をいただいていました。ですがコロナ禍の今、カスタマー、クライアントの現場の皆様の健康を守るためにもリスクを回避する必要がある。そのためには、カスタマーがモデルルームに足を運ぶことができなくても、検討のために必要な情報をできるだけ多く届けることを提案したいと思ったのです。

前例がない。だからこそのチャレンジ
モデルルームに足を運べなくても販売期の全戸価格※&間取りを公開

――実際にクライアントにどのようなご提案をされましたか?

木田:これまで資料請求された方やモデルルームに来訪された方のみに公開していた内容をWEB上で公開したい、モデルルームに来場しなくても購入の詳細な検討ができる方法をカスタマーに提供したい…とご提案しました。具体的には、モデルルームでお渡ししているパンフレット、現地でのご説明内容を動画化、販売期に合わせた全戸の間取りや価格など、購入検討時に必要な情報は全てWEB上で公開。コロナ禍でモデルルームに来場できなくても購入検討を進めることが可能になります。コロナ禍で安全性を確保するためには、情報を得るためだけにモデルルームに来場していただくのではなく、情報を検討したうえで購入の具体的な相談をするために来場していただくというプロセスに変革したいというご提案をしました。
コロナ禍であることはもちろん、事前の情報公開により、来場者数は減少することで販売スピードに影響がでるかもしれない、プロセス変更で現場に混乱が生じるかもしれない。それでも、このコロナ禍で安心安全な新築マンション選びのための、モデルルーム来訪以外の新たな選択肢を、カスタマーに提供したい…という思いを伝えました。
すると、クライアントのご担当者からは、「前例がないですね。でも正解もない。やってみましょう」とひと言。
そこから、ご担当者とともに、モデルルームオープンに向けて急いで準備を進めました。モデルルーム来場は予約制としたため、来場者数はコロナ禍前の予測より減りましたが、事前に情報を公開したことで、現場では具体的な購入のご相談に乗ることができ、結果、カスタマーの満足度は高かった、そして何より恐れていた感染を起こすことなく安全な場を実現できたと伺って本当に安心しました。

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カスタマー、クライアント、リクルートの3方良しに加え
「社会への貢献」を実現する4方良しの仕事をしたい

――木田さんにとって、リクルートでの営業の仕事とはどのようなものでしょうか?

木田:新卒で入社した新聞社での広告営業担当時代にも営業経験をしましたが、リクルートに入社してから、私の中の「営業」という仕事の概念が大きく変わりました。
今は営業の仕事はクライアントの課題をお伺いすることから始まると感じています。物件のご担当者だけでなく、経営層、モデルルームの現場のご担当者などさまざまな方にお会いして、課題をお伺いし続けます。たくさんのお話を伺い、その課題解決のために何ができるかを考えるのが、私の仕事だと思うようになりました。
「3方良し」という言葉がありますが、まさに、クライアントのためだけでなく、「家探し」をしている方々の求めていることと合致した解決策でなければなりません。また、その解決法が自社サービスを通じてお手伝いできることであれば、より自信を持ってご提案をすることができるように感じます。
さらに、コロナ禍を通じて、リクルートの経営理念のなかのバリューズのひとつでもある「社会への貢献」を加えた「4方良し」が重要だと感じるようになりました。今回の事例でいえば、クライアント、カスタマーの安心安全な購入検討ができるプロセスを『SUUMO』を通じて実現できたこと。これまでの慣習を見直し、新たな情報収集の選択肢を当たり前にしていくなかで、より社会が前進することにつながる方法を志向する大切さを実感しました。
これからも、たくさんのカスタマーの「幸せな家探し」を応援し続けていきたいと思っています。

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※注:価格公開―販売期ごとの全販売物件に対する価格を公開

プロフィール/敬称略

※プロフィールは取材当時のものです

木田彩子(きだ・あやこ)

リクルート Division統括本部  分譲マンションDivision首都圏営業1部1グループ

大学卒業後に入社した新聞社にて広告営業、その後テレビ局に転職して宣伝・広報担当に。2012年リクルートに入社し、住まい領域分譲マンション広告領域の営業部門に配属。現在は、大手ディベロッパーがクライアントの新築マンションの募集広告を担当。現在8歳と1歳の子どもを子育て中

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