来店が難しいお客様にも相談できる機会を。『スーモカウンター』の「テレビ電話で家から相談」サービスだからこそ生み出せる価値とは

注文住宅や新築マンションなどの家探しの専門家として、豊富な知識を持ったアドバイザーが住まい探しを無料でお手伝いする『スーモカウンター』。全国44都道府県に200店舗以上を展開しており、2020年6月からは新たにオンライン接客による「テレビ電話で家から相談」サービスをスタートしました。コロナ禍での非接触ニーズに応えるだけでなく、小さなお子様がいてなかなか外出できない方、障がいをお持ちで店舗への移動が難しい方、近くに『スーモカウンター』がない方など、より多くのお客様からの家づくりの相談をお受けできるようになりました。今回は、『スーモカウンター』アドバイザーの加藤 成美と営業推進を担う杉村 亜美に、サービス立ち上げのきっかけや「テレビ電話で家から相談」サービスならではのこだわり、今後の展望などについて話を聞きました。

来店が難しいお客様へのサービスとして、コロナ禍にオンライン接客をスタート

― 「テレビ電話で家から相談」サービスはどのような背景で始まったのでしょうか。

加藤:  以前より、小さなお子様がいて外出できないなどの理由からお電話でご相談を受けることが時々あったため、そのような来店が難しいお客様へのサービスとして、テレビ電話を活用した非対面接客の構想は進んでいました。そうした矢先にコロナ禍となり、店舗が休業する中で、急ピッチで「Zoom」アプリを活用したオンライン相談サービスの開発が進められ、2020年6月より「テレビ電話で家から相談」サービスとして提供が始まったという背景があります。

『スーモカウンター』アドバイザーの加藤 成美

杉村: オンライン接客における個人情報の取り扱いなど安全性(セキュリティ)については初期から徹底されていたものの、対応内容については進めながらブラッシュアップしていきました。お客様側も「Zoom」での相談に慣れておらず、緊張してしまう方も多くいらっしゃいました。双方が慣れない状態でのスタートでしたが、私たちもやりながらサービスや接客に磨きをかけ、お客様も徐々に慣れていったことで、今ではご自宅ではなく店舗に設置されたモニターを使った相談を含めるとオンライン相談が全体の約10%を占めるまでになっています。

加藤: 私が所属する新築マンションを担当する部門では、「テレビ電話で家から相談」サービスの専門チームが2021年4月にできました。最初は少人数でのスタートでしたが、徐々にお客様の数が増えるとともに組織が拡大し、2023年10月時点で約10倍にまで拡大しています。これまでカバーできていなかったエリアのお客様とも出会えるようになり、「ずっと相談したかった」というお声をいただくこともあります。

『スーモカウンター』の営業推進を担う杉村 亜美

非対面でも対面と変わらない価値を届けるため、短期間でサービスレベルを向上

― 非対面接客を始めてみて、どのような難しさがありましたか?

加藤: 対面接客と比べて、非言語コミュニケーションが伝わりにくく、場の空気感もつかみにくいという難しさがありました。また、担当する地域の方が来店する対面接客と違って、オンラインの場合は日本全国のさまざまな地域や海外からのご相談を受けるため、多様化するニーズに応えるという難しさもありました。

杉村: 多様なニーズがあるオンライン接客では、新人スタッフだと難易度が高いケースもあるため、ご相談内容にあわせて接客対応力の高いスタッフを中心に担当しています。オンライン接客の経験を積む中で対面接客との違いを理解し短期間でスキルアップを図り、接客のコツや磨き込みをかけるポイントを明確化。ナレッジを言語化して勉強会で広めていきました。

― 対面接客と同等のサービスレベルまで上がってきているのでしょうか?

杉村: 徐々にお客様からもサービスの評価をいただけるようになっています。「まだ本格的には考えていないけれど、話を聞いてみたい」「隙間時間でちょっと相談したい」といった気軽な相談が目的のお客様が多くいらっしゃるのも、「テレビ電話で家から相談」サービスならではの傾向であり、好評いただいている部分だと思います。

加藤: 「いつかは購入したい」「将来のために家づくりを学びたい」といった来店する手前のお客様にも広く使っていただける、間口が広いサービスとして価値もあると感じています。実際にお客様からは「話を聞いたことで不安が解消できた」「家づくりに向けてマインドが上がった」といった声をいただいています。

― 非対面接客ならではの工夫やこだわりがあれば、教えてください。

加藤: 対面接客に比べて意思の疎通が取りにくいという課題がありましたので、途中からは液晶タブレットを導入して、お客様と同じものを見ながら会話できる仕組みに変えました。お客様の希望条件やライフプランなど、アドバイザーが手書きで描いたものが画面に投影され、対面でできていたことを非対面でも実現できるようになり、コミュニケーションがしやすくなったと感じています。

物理的に来店が難しい方から、気軽に相談したい方まで、多様化するニーズに応える

― 徐々に客層が多様化しているとのことですが、それぞれのお客様にどういった価値提供ができていますか?

加藤: まずは先ほどお伝えした「気軽に相談したい」というお客様です。対面相談の基本予約枠は90分でご用意しておりますが、オンラインで気軽に相談したい方には少し重く感じてしまうもの。なので、オンラインでは気になっていることについてお話しさせていただいた後、さらにその先で気になることがあれば、別日に残りのお話をさせていただくということも可能です。時間の分割がしやすいのも、オンラインの良さのひとつだと思います。

次が「転勤に伴い、新しい場所での家を探しているが、土地勘がないので相談したい」といった、遠隔地からのご相談です。特に海外の方の場合、電話ができない、不動産会社とのやりとりがうまく進まないという悩みをお持ちの方もいますので、不動産会社とお客様の間に入って、より手厚くフォローすることもあります。

後は、小さなお子様がいて来店が難しい方。お子様の様子を気にしながらご相談いただくことが多いので、「中断したかったらいつでも言ってくださいね」「長時間での相談が難しい場合は、分割でもご対応できますよ」という旨を最初にお伝えすることで、安心してご相談いただけるよう心がけています。また、障がいをお持ちで来店が難しいお客様もいらっしゃいます。バリアフリーなど必要な要件によって物件も限られますので、事前に要望をお伺いしエリアの全アドバイザーから条件に合う物件の情報を広く収集した上で、さまざまなニーズに応えられるようにしています。

杉村: 私がご相談を受けたお客様の中には、ご家族に障がいがあり、地元に戻って家を建てたいものの、遠隔でどうしたらいいのか分からないという方がいらっしゃいました。気軽に直接会いに行きやすい距離ではありませんでしたが、最終的に地元の建設会社様との出会いを生み出すことができました。お客様からは「私たちが希望するのは、こだわりのある注文住宅で、しかも遠隔地。『スーモカウンター』に相談していなかったら、何から始めたらいいのかも分からなかった。一つひとつ丁寧に教えてくれて、本当に助かりました」という声をいただき、本当に嬉しかったですね。『スーモカウンター』の「テレビ電話で家から相談」サービスだからこそ生み出せる価値を実感しました。

さらに認知度を高めて、どこかで困っている誰かにもっとサービスを届けたい

― 『スーモカウンター』や「テレビ電話で家から相談」サービスでは、今後はさらにどのような価値を提供していきたいと考えていますか?

杉村: 忙しい方や効率的に家づくりを進めたいという方に向けて、質と量を兼ね備えた住宅情報を提供しながら、住まい探しをサポートしていくことを『スーモカウンター』では目指しています。そこに「テレビ電話で家から相談」サービスが付加されたことで、幅広いエリアで家探しをしている方やこれまでは来店も難しかった方にもサービス提供が可能になりました。最近では不動産に限らずリモートの普及により、「できれば非対面で相談したい」と考える方が増えてきており、今後はさらに多くのお客様のお手伝いができるのではと考えています。現在『スーモカウンター』では、ホームページや広告などで「テレビ電話で家から相談」サービスの積極的な告知を進めていますが、まだまだ知らない方も多くいらっしゃるのが現状です。『スーモカウンター』の「テレビ電話で家から相談」サービスだからこそ相談できる方もいらっしゃると思いますので、どこかで誰かが困っていることをきちんとキャッチして、いつでも・どこでもサービスを提供できる状態にしていきたいと考えています。また、社内的には、より多くのスタッフが非対面でも高いレベルのサービスが提供できるよう、勉強会やeラーニングで非対面接客について学びやすい体制を構築していく計画です。

加藤: 実はご相談いただく中で、最初に希望していた条件と、最後に選ぶ住まいが変わることもよく起きているのです。自分ひとりでは見つけられなかった物件をご提案できるのは、人を介するサービスだからこそできる価値だと思います。「テレビ電話で家から相談」サービスによって、気軽に相談したいという方を含めて、さまざまな検討段階のお客様が相談できる体制になっていますので、今後もさらに多くのお客様へサービスを広げていき、私たちのサービスを通してお客様がいつでも・どこでも・より安心して住まい探しをしていただけることを目指していきます。

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