興味・関心ありが7割以上! SDGsに関する高校生の意識調査を実施

2015年に国連持続可能な開発サミットで採択されて以降、世界中で関心が高まっているSDGs。文部科学省が2018年に公表した「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン」においても、その前提となる社会のありようとして、「国連が提唱する持続可能な開発のための目標(SDGs)は、『誰一人として取り残さない(leave no one behind)』という考え方の下、貧困に終止符を打ち、地球を保護し、全ての人が平和と豊かさを享受できる社会」と記載されています。

こうしたSDGsへの関心の高まりの中で、企業や自治体だけでなく、多くの教育機関もSDGsに対する主体者として動き出しています。例えば、新学習指導要領で導入された「探究学習」の一環として、SDGsをテーマに身近な所から課題を見つけ出し、解決に向けた方向性を議論したり、実際に具体的な取り組みを行っている高校も数多く存在しています。では、SDGsが目指す持続可能な社会の主役となる高校生自身は、SDGsをどのように捉えているのでしょうか。その実態を知るために、『リクルート進学総研』がアンケート調査を実施しました。

SDGsに関する興味・関心の有無を尋ねた結果は、7割以上の高校生は「興味・関心がある」と回答し、低学年ほど関心が高いことが分かりました。SDGsの17の目標の中で、関心のあるテーマや大学で学んでみたい分野・テーマなどを聞いたところ、回答が分散しましたが、上位には「5.ジェンダー平等を実現しよう」「10. 人や国の不平等をなくそう」「16. 平和と公正をすべての人に」などが挙がっています。また、「『SDGsに取り組んでいる大学かどうか』は進学先を選ぶ際の参考になるか」を尋ねた質問では、半数以上が「参考になる」と回答。さらに進学校においてより高い結果となり、SDGsに対する取り組みを進路選びの観点としている可能性が見えました。

SDGsに関するアンケート調査

こうしたアンケート結果からも、高校生たちの中でSDGsの社会課題への興味・関心が高まっていることが見えてきています。今後も持続可能な社会の発展という視点を高校生が持ち、日常生活や学びに活かしていくことが、日本ならびに世界が直面するさまざまな課題の解決に向けた兆しとなるのではないでしょうか。

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