キャリア教育・教材活用可。子どもも大人も楽しめるリクルートの教育プログラム『未来のお仕事ワークブック』

近年、子どもたちへ仕事について考える機会を設けるキャリア教育が注目を集めています。文部科学省では、幼児期の教育から高等学校までを通したキャリア教育について「一言で言えば、自分らしい生き方を実現するための力を育むこと」と定義しています。学習指導要領においてもキャリア教育の推進が重視されており、体験的な学習を効果的に活用しながら、子どもたちが「生きる力」を身に付け、自分の力で生き方を選択していくことができるよう必要な基盤となる能力・態度の育成が進められています。

リクルートでも2014年より学校向けのキャリア教育プログラムを実施してきましたが、日本全国の子どもたちにより広く提供したいという考えから、2022年より家庭や学校などさまざまな場面で自由に活用いただける自立型プログラムへと一新。無償で提供を開始いたしました。それが、子どもと大人が一緒に「働く」について考えられる新しいキャリア教育プログラム『未来のお仕事ワークブック』です。今回は制作した背景や具体的な内容についてご紹介します。

目次

キャリア教育プログラム『未来のお仕事ワークブック』とは

未来を予測しにくい、不確かな時代と言われ、「10年後になくなる仕事」が話題になるほど、社会はこれまでにない速さで変化し続けています。そんな社会に出ていく子どもたちに向けて、変化の激しい時代を生き抜くためにも、一人ひとりが自律的に将来について考える力を養ってほしい。そんな想いからリクルートでは、自分らしいキャリアや将来について考えられるキャリア教育プログラムを開発し、2014年より提供開始。一人ひとりの可能性を信じ、個性を尊重しながら人材の成長を促してきたリクルートの知見を活かして、「子どもの内面に向き合い、個を尊重しながら未来の仕事について考える」ことを重視したプログラムで、日本全国のべ16校・約1,750名の子どもたちに実施してきました。そして、今後さらに多くの子どもたちに提供していきたいという想いから、2022年にプログラムを一新。学校の探究学習プログラムの一環としてだけでなく、子どもの将来を考える保護者の方向けの家庭教材としても活用できるワークブック完結形式の自立型プログラムとして再開発しました。

新プログラムの特徴は、子どもと大人が一緒になって「働く」について考えられるよう、2冊セットで構成されていること。1冊目は子ども向けに、自分の“ワクワク”に焦点を当てて、そこから強みを見つけ、未来の仕事をイメージする一連のワークを掲載した『未来のお仕事ワークブック』。2冊目は大人向けに、ワークに取り組む際の考え方やアウトプットの仕方を事例とともにご紹介する『サポートブック』。子どもが自らワークに取り組み、周囲の大人が気づきを促すことで、自分自身の“ワクワク”と将来について考えるきっかけを与える仕立てになっています。

ワークブックの作業の流れ

ワークブックの作業の流れ

自分の“ワクワク”を探し、やりたい仕事を考えるきっかけに

子ども向け冊子『未来のお仕事ワークブック』は全4章で構成されています。第1章では「働くこと」や「仕事」について学び、考えることからスタート。第2章では、「ワクワクを見つける質問シート」に答えながら、子どもたち自身の“ワクワク”を探り、それを9つのキーワードにまとめる「ワクワクのキーワードマップ」を作成していきます。

イラスト入りで楽しく取り組める『未来のお仕事ワークブック』の内容

イラスト入りで楽しく取り組める『未来のお仕事ワークブック』の内容

第3章では、第2章で作成した「ワクワクのキーワードマップ」をもとに、自分にとって“たからもの”のように大切にしたいことは何かを考えていきます。過去のワークからの事例をひとつ紹介すると、「つくる」「安心」「みんなで」「想像」「達成感」「山」「本」「感謝される」「家族」の9つのキーワードから、「紅葉がきれいな山の近くで自分がせっけいした家を建てて、本たくさん読んだり、家族に料理をつくったりしたい」という“たからもの”を見つけた子どももいました。

そして最後に第4章では、働く大人にインタビューをして“ワクワク”を探り、「働く人のワクワク取材レポート」にまとめます。質問内容は「どんなことをする仕事か」「仕事でワクワクすることは?」「大切にしていることは?」などの取材サポートの項目のほか、自分が考えたオリジナルの質問も加えて作成していきます。

子どもたちにとっては少し難しい内容にも見えますが、それをサポートするためにあるのが大人向けの『サポートブック』。各章ごとのつまずきやすいポイントに対して、サポートするための具体的な方法と向き合い方をまとめています。

未来のお仕事ワークブック

『未来のお仕事ワークブック』(左)のワークについてのサポートポイントをまとめた大人向けの『サポートブック』(右)

小学生のキャリア教育だけでなく、大人も仕事との向き合い方を考えるきっかけに

2022年より多くの方々にご利用いただき、好評をいただいている、キャリア教育プログラム『未来のお仕事ワークブック』。「将来の仕事を考えるきっかけづくりにしてほしい」「自分が今見えている、興味や関心の延長線上にある『働く選択肢』を知ってほしい」という期待から、このプログラムを導入いただいた保護者の方も多くいました。

導入後の声としては、このワークブックに取り組んだ子どもたちにアンケートを取ったところ、全員が「将来のキャリアについてこれからも考えていきたい」と回答。サポートブックに取り組んだ方々からは、「手触り感がないものには興味関心を持ちにくいけれど、子どもが今生きている視界の中で将来の仕事に接続できるテーマがあることが分かってもらえた」「子どもが自分では表現しにくい部分を、いろんな質問に答えることで引き出すことができた」「内容的にはとても良く、子どもが自分の将来を考えるきっかけになると思うので、社会科見学などとあわせて、ぜひ、学校などで取り入れてほしいと思う」という声がありました。

また、当初は小学生を想定して作られたプログラムでしたが、大人の方にも取り組みいただき、「自分のなりたいイメージを言語化することで、仕事への向き合い方や、接する人への伝え方が変わった」などのご回答もいただいています。

今後もリクルートでは、このキャリア教育プログラムを積極的に展開することで、日本の子どもに働くことや自分自身の“ワクワク”について体系的に考えるきっかけにしてほしいと考えています。無料で提供していますので、ご興味のある方は下記のキャリア教育事務局宛にメールにてお申しみください。

▼ワークブックのお申込み・お問い合わせ先


株式会社リクルート キャリア教育事務局 E-mail:career_edu@waku-2.com
※ワークブックをご希望の方は、キャリア教育事務局へメールにて問い合わせください
※『未来のお仕事ワークブック』、『サポートブック』はデータ形式でのご提供(無料)になります

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