キャリアに悩んだらまずはスキルアップを。リクルートで磨き上げた仕事術とは

キャリアに悩んだらまずはスキルアップを。リクルートで磨き上げた仕事術とは

入社以来、複数の事業部や職種でキャリアを重ね、現在は『ホットペッパーグルメ』をはじめとするリクルートの飲食店向け業務支援事業を牽引する、徳重浩介。担当業務が変わっても前に進んでこられたのは基礎を大事にしてきたからこそと語る徳重に、自らの成長をどうマネジメントしてきたのか、体験談を聞きました。

周囲は自分より優秀…。自らの成長のために基礎を徹底的に磨く

リクルートに入社して営業部に配属された際、周囲は優秀な同期や先輩ばかりでした。自分は周囲の人ほど優秀ではない…。自分が成長するためにはどうしたら良いのだろう…。そんな思いに駆られた入社直後、思いついたのは、とにかく基礎を徹底することでした。

幼少期から長年続けていたスポーツで、基礎の重要性を学んでいた私は、仕事においても基礎を大事にしようと決意。日々の自分の行動を可視化し振り返ることが重要であると信じ、30分刻みのスケジュールとその日の気づきや学び、反省があればどうするべきだったか、明日からすることなどを書き込める手作りのスケジュール表を用意。1日1枚使用し、日々の自分の営業活動に対して、高速でPDCA(plan-do-check-actionのサイクル)を回す生活を始めました。繰り返していくことで、仕事力の基礎となる合理的な思考力や判断力が徐々に身についていくと思っていたのです。

リクルートの徳重浩介が使っていた自作のスケジュール表
実際に使っていた自作のスケジュール表(一部)

毎日の積み重ねの効果は8年目に

毎日振り返ることで自分の足りないところが見え、次にすべきことが明確になり、できなかったことが徐々にできるように。比例して自信が少しずつ増していくのを感じていました。しかし、どんなに忙しくとも毎日続けたこの習慣の効果を一番実感したのは、入社8年目のことでした。

これまで担っていた営業とは全く異なる業務を行う、Web集客支援事業の部長に任用され、業務にあまり詳しくない状態で、事業に対して責任者として判断をしていかなくてはならなくなったのです。

プレッシャーはもちろんありました。それでもメンバーとともに意思決定を重ねていけたのは、過去7年間、多面的に考えることを放棄せずに思考の整理を続け、考え抜くレベルや判断力を高めていたからこそ。日々の学びを抽象化、汎用化するまで磨くことで、部署や立場が変わっても活かせるポータブルスキルになる。基礎を磨きポータブルスキルを持つ重要性を実感する出来事になりました。

スキル向上がキャリアにもつながる。基礎を磨きポータブルスキルを

今でこそ責任ある立場を任されていますが、そもそも私自身、「こうなりたい」という明確なWill(自身の主体的な意志)がないまま「川下り型」で重ねてきたキャリアなんです。しかし、これまでの経験で学んできたように「スキルアップ」の意識はずっと大事にしてきました。

私は「キャリアアップはスキルアップありき」だと考えています。メンバーからもよく相談を受けますが、社会人として自分のキャリアや成長にモヤっと感や行き詰まりを感じる瞬間は多いと思います。そんな時は、成長したありたい姿と比較して、今の自分に足りないスキルを具体的に洗い出し、それをどの程度どう高めていくか考え行動に変えること。それが結果的に新しいチャレンジを生み、悩みを解決することにつながるのではないでしょうか。悩んでいるだけでは変わりません。悩む前にまず行動です。

ただ、スキルアップには“物差し”が大事。よく「成長したね」と褒められて、「全然です。成長していないです」と答える人がいますが、それは謙虚に見えて、自分の物差しにこだわっている証拠。自分のなかで凝り固まってしまった物差しを上長や会社に合わせてみることも、成長していく上で大切なのではと思っています。

もちろん私も、自分のスキルを伸ばしたところで悩みが全て無くなるとは思っていません。長年判断力を磨いてきたはずなのに、いまだにランチのメニューに悩み、飲食店街をふらついているうちに昼休憩が終わってしまうことも、違うメニューにすれば良かったと食べ始めてから後悔することだってあります。全然“できた”人間なんかではありません。ですが、生来そんな優柔不断な自分だからこそ、日々変わろうと努力を積み重ねてきて今があります。今後も、足りない部分をスキルに置き換えていけるよう、日々行動し続けたいと思っています。

リクルートの飲食事業を牽引する徳重浩介

※リクルートグループ報『かもめ』2023年11月号からの転載記事です

プロフィール/敬称略

※プロフィールは取材当時のものです

徳重浩介(とくしげ・こうすけ)
リクルート Division統括本部 飲食Division

大学卒業後、2006年リクルートに入社。飲食領域の営業を経て13年にリクルートマーケティングパートナーズ アド・オプティマイゼーション推進室に異動。その後、執行役員 企画統括室長を経て16年にまなび領域担当へ。19年にリクルートライフスタイルの執行役員となり、飲食領域担当に。21年より飲食Division長。キャンプとサウナが好き

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