多様な働き方

「心と体のセラピスト」という生き方を見つけた

キャリア

2024年04月23日 転載元:らしさオンライン

「心と体のセラピスト」という生き方を見つけた

派遣スタッフとして経理事務の仕事に従事する横山弘子さん(49)。週末はセラピスト・カウンセラーとして活動している。転機を迎える度に何かやり残したことがあるような気がして、ある日、学生のころの夢を思い出したという。「目指す生き方にたどり着いた」と話す横山さんに、その道のりを聞いた。

経理という予想外の選択で社会に出ることを決意

専門学校を卒業後、会計事務所に就職した横山さん。それからずっと経理事務の仕事を続けてきたが、元々は経理の道に進む予定ではなかった。

「学生のころ、手に職をつけたかったことと、人の役に立つ仕事がしたくて歯科衛生士や栄養士を目指していたんです。その道につながる短大や専門学校を受験したのですが、残念ながら夢が破れてしまいました」

そこで、周囲の勧めもあり、経理の専門学校を受験して合格。どちらかといえば進みたくない分野だったというが、もしかしたら苦手な勉強の中にも何か収穫があるかもしれない、という気持ちで、まずは経理を学んでから一度社会に出ようと決めた。

「経理のことを何も知らずに入学したところ、難しくて、最初から挫折しそうになってしまいました。悔しくて、そこから一念発起。2年後に卒業するまでに、簿記を初めとしたいくつかの資格を取得しました」


経理のキャリアを活かして自分らしい働き方へ

専門学校の卒業後、会計事務所に就職。学校の勉強とは違い、実務には会計や税金の深い知識が求められ、苦労した。自分なりに学びを深めていったものの、その後、違う会計事務所に勤務しているとき、期限に間に合わせるために休日出勤を繰り返し、40代前半の頃には体を壊してしまった。

「そのとき、私はこのままハードに働いて、将来は税理士としてやっていきたいのかと自分に問いかけてみたら、そうじゃない、と答えが出たんです。そこで、会計事務所で働くのはこれでやめようと決意しました」

選んだのは、派遣スタッフとして一般企業の経理事務の業務を行うという道。「自分で働き方を選択したいと思ったんです。苦手から始まった経理の仕事でしたが、ここまで続けてきて、それなりにキャリアを積んできたという自信もついていました」

悔しい思いをしても、それをバネにするのが横山さんのモチベーションだ。現在の就業先は美容業界の企業。会計事務所で培ってきた経験が生かせており、働きやすく、日々充実しているという。

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