多様な働き方

新たな働き方は職場での相談機会を減らすのか 三輪哲

調査レポートテレワーク

2020年11月10日 転載元:リクルート ワークス研究所

新たな働き方は職場での相談機会を減らすのか 三輪哲

2020年の今、働き方はこれまでになく大規模な見直しを迫られている。とりわけ、新型コロナウイルス感染拡大を受けての、テレワークの推進はその最たるものであろう。移動や活動が制限されるためにテレワークせざるを得ないという消極的な姿勢がある一方で、この機会に新たな働き方としてテレワークを大いに導入していこうという積極的な姿勢もみられるようである。

さて、そうした状況下で、筆者自身もテレワークを初めてすることとなったわけだが、気になったのは、気軽な雑談の減少である。職場に行けば、ばったり会った誰かと話したり、あるいは話をするために部屋へと訪れる人がいたりと、たいていの日は予定をしていなかった会話時間があるものだった。そのような会話のなかには、仕事や人生に関する相談事があることも決して稀ではない印象がある。他方で、テレワークでは、雑談がほぼなくなるわけだが、それに紛れた相談の機会も同時に減少するのではないだろうか。この懸念を、2019年の「全国就業実態パネル調査(JPSED)」データを用いて検証してみたい(注1)。

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