ジェンダー平等視点で考える世界と日本の働き方

ジェンダー平等視点で考える世界と日本の働き方

「ジェンダー平等」と「女性のエンパワーメント」は、いまや世界的に重要なテーマとなっており、その実現のために多くの国々が取り組みを進めています。その形はさまざまですが、ジェンダーギャップを解消することが国の発展にもつながると考えられているからです。

昨年、世界経済フォーラムが公表した「The Global Gender Gap Report 2022(世界男女格差報告書)」において、日本の「ジェンダーギャップ指数」は146カ国中116位。先進国の中で最低レベルの結果となりました。特に政治分野では139位、経済分野では121位という状況であり、日本ではジェンダーギャップの解消が進んでいないという現実を突きつけられています。これは管理職に就く女性の少なさや、男女の所得に差があることが要因とも言われています。
こういった状況に対し、日本政府は、2022年6月、女性活躍・男女共同参画の重点方針(女性版骨太の方針)の中に、男女の賃金差についての開示を義務づけるなどの施策を盛り込みました。男女の賃金差の開示については、すでにEU諸国では進んでおり、格差解消への効果がみられています。日本でもこれを機に男女間格差の解消が進むかが注目されています。

このような世の中の動きを受けて、私たち『iction!(イクション)』は「ジェンダー平等視点で考える世界と日本の働き方」というテーマを掲げました。
まずは、日本ではなぜ現在までジェンダーギャップが解消されないのか、専門家による座談会を開催し、ジェンダー平等が進む国々と比較しながら男女間の賃金格差の実態やその背景についてひもとくことにしました。これにより、女性管理職比率の低さや男女の所得差などといったジェンダーギャップ指数が低い要因について理解でき、さらに誰もが男女の区別なく自分の思うワーク・ライフ・バランスを実現するためのヒントを得ることができるのではないかと考えたからです。
加えて、ジェンダー平等先進国の在住者や、実態に詳しい方に「ジェンダー平等先進国に学ぶ」と題したコラムを寄稿いただき、その国ならではのジェンダー平等への取り組みや課題、その実現に向けた働き方について、よりリアルにお伝えしていきます。

「男女間賃金格差」は、なぜなくならない?!日本におけるジェンダーギャップをひもとく~世界と比べる『働く×ジェンダー平等』座談会【前編】~

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株式会社Will Lab(ウィルラボ)代表取締役の小安美和さん、労働政策研究・研修機構 労働政策研究所長の濱口桂一郎さん、リクルートワークス研究所 「Works」編集長 浜田敬子の3名が、日本と世界を比較しながら男女間の賃金格差をテーマに語る様子をお届けします。


世界から学ぶジェンダー平等:日本が前進するために大切なこと~世界と比べる『働く×ジェンダー平等』座談会【後編】~

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世界に比べるとジェンダー平等後進国と言われがちな日本ですが、先進国との違いはどこにあり、何を変えていけばジェンダーの壁を越えて平等に働ける 社会へと近付けるのでしょうか。前編に続き、ジェンダー平等に対する世界の国々の取り組みをヒントに3名の専門家が語ります。


ジェンダー平等とフランス2023

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~ジェンダー平等先進国に学ぶ~

ジェンダー平等先進国のひとつであるフランスの状況について、パリ在住で日仏企業ビジネスファシリテーター・コンサルタントとして活躍中の田中美紀さんに寄稿いただきました。「フランスのジェンダー平等が大きく前進した5月革命って? 」「フランス人は働かないって本当?!」など現地のリアルな姿をお伝えします。


アイスランド・フィンランド・ノルウェー】男女格差の解消が進む北欧の取り組みとは

【アイスランド・フィンランド・ノルウェー】男女格差の解消が進む北欧の取り組みとは ~ジェンダー平等先進国に学ぶ~

ノルウェー在住でジャーナリスト・写真家として活躍する鐙 麻樹さん。現地で長く働き続けているからこその実感に加え、北欧のジェンダー平等学を専攻した鐙さんの視点から北欧諸国のジェンダー平等について執筆いただきました。日本がジェンダー平等社会を実現していくために、彼らの取り組みから私たち一人ひとりが参考にできるポイントが見つかるはずです。


【デンマーク・スウェーデン】男女格差の解消が進む北欧の取り組みとは ~ジェンダー平等先進国に学ぶ~

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デンマーク在住歴20年の沢広 あやさんに、長く現地で暮らし、子育てをしながら働く彼女の体験などもおりまぜながら、北欧諸国のジェンダー平等について執筆いただきました。デンマーク・スウェーデンを中心に、ジェンダー平等がどのように認識され、どんな変化を遂げてきたのか、そして現在どのような課題に向き合っているのかについて紹介します。


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