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「社会人の学び直し」と「リスキリング」はどう違う?今、リスキリングが重要視されている理由とは?

キャリアビジネススキルリスキリング

2024年01月17日 転載元:リクナビNEXTジャーナル

「社会人の学び直し」と「リスキリング」はどう違う?今、リスキリングが重要視されている理由とは?

社会人には学び直しが必要、リスキリングが重要などと言われますが、実は「学び直し」と「リスキリング」は似ているようで意味合いが異なります。 今回は、学び直しとリスキリングの違いを解説するとともに、今ビジネスパーソンに特に必要とされているリスキリングについて、一般社団法人ジャパン・リスキリング・イニシアチブの代表理事である後藤宗明さんに詳しく伺いました。

目次
  • 社会人の学び直し=リスキリングと誤認されている
  • テクノロジーの進展により、今後雇用数は純減していく見通し
  • リスキリングは、テクノロジーの進展による「技術的失業」を防ぐ有効策
  • リスキリングすべきはデジタル関連。特にAIは避けては通れない
  • 「今の仕事+AI」の可能性を考えて上司に提言し、AIを「実務化」しよう
  • 周りを巻き込み仲間を作れば、モチベーションを維持しやすくなる

社会人の学び直し=リスキリングと誤認されている

昨今、学び直しに注目するビジネスパーソンが増えています。「人生100年時代に働き続けるためには、学び直しで自身を高め続ける必要がある」「変化の激しい時代に生き抜くためには、学び直しをしてスキルアップし続けないと」などの声がよく聞かれます。

ただ、現在使われている「学び直し」という表現の多くは、正しくは「リスキリング」のことではありません。実際、メディアなどで「リスキリング=学び直し」と紹介されているケースがあり、ビジネスパーソンの多くが「学び直し」と「リスキリング」を混同していますが、実は全くの別物です。

「学び直し」とは、主にリカレント教育において使われている言葉。学校を卒業して社会に出た後も、各個人に必要なタイミングで学び直しに取り組み、仕事と教育を繰り返すことを指します。自分自身を高められると思われるテーマ、興味関心があるテーマを、自分で時間と費用を捻出して学び直すという、あくまで個人が自主的に行うものです。

一方「リスキリング」とは、新しいスキルを習得して新しい業務や職業に就くというもの。個人が自分の意志とタイミングでやりたいことを学ぶ「学び直し」とは異なり、たとえばDXの推進など組織の変革に基づいて行われるものであり、組織(企業)が実施責任を持ちます。そして、単に「学ぶ」だけでなく、学習してスキルを習得し、そして職業転換するまでを指しています。

そして、今ビジネスパーソンに必要とされているのは、学び直しよりもリスキリングです。テクノロジーの進展により我々を取り巻く環境が大きく変化しようとする中、リスキリングはすべてのビジネスパーソンが取り組むべきものになっています。

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