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年収と手取りの違いとは?手取りの計算方法や、収入アップのコツを解説【社労士監修】

お金

2024年03月12日 転載元:リクナビNEXTジャーナル

年収と手取りの違いとは?手取りの計算方法や、収入アップのコツを解説【社労士監修】

あなたは、自分の年収や手取りの金額を把握していますか?年収と手取りの違いや、自分が自由に使えるお金がどのくらいかを知っておくことは、ライフプランを考える上でも重要です。ここでは、年収から天引きされる社会保険や税金の種類、年収から手取りを計算する方法、節税や年収アップの秘訣などを、特定社会保険労務士の岡佳伸氏に解説していただきました。。

目次
  • 年収と手取りの違いとは
  • 年収別・手取り額のシミュレーション
  • 年収から手取りを計算する方法
  • 手取りを上げるための方法
  • 年収を上げるための方法
  • 年収や手取り関してよくあるQ&A

年収と手取りの違いとは

まず年収と手取りの違いについて、また、意外とわかりにくいお金に関する用語についても確認しておきましょう。

年収とは

年収とは、基本給に加えて、各種手当やインセンティブ、賞与(ボーナス)を含む、年間を通じて会社から支給されるお金の総額であり、「額面年収」と呼ばれることもあります。

一般的に「12カ月分の月収」+「賞与」で構成され、社会保険料や税金が差し引かれる前の金額を指します。自分の年収を知るには、源泉徴収票の「支給額」欄に書かれた金額を見るといいでしょう。

手取りとは

手取りとは、その名の通り「自分の手元に入るお金」のことで、総支給額から社会保険料や税金が差し引かれて、実際に口座に振り込まれる金額のことを指します。

なお、一般的に手取りと言えば、月々の手取り額を指すことが多いようですが、ここでは年間で振り込まれる総額も手取りと呼んでいます。毎月の手取りは、給与明細の「総支給合計」から社会保険料や税金などを差し引いた「差引支給額」欄でわかります(財形貯蓄や積立金などが天引きされていない場合)。


そのほか混同しやすい用語解説

ほかにも、賃金に関する用語で紛らわしいものについて整理しておきましょう。

・給料
「基本給」と同じ意味。会社から支払われる賃金の土台となる部分で、一般的には年齢や勤続年数、職種、技能などを基準に決められています。

・給与
基本給に加えて、各種手当、インセンティブ、賞与、さらに住宅貸与や自社製品などの現物支給も含めた、会社から受け取るすべての報酬を指します。 「額面給与」と呼ばれることもあります。

・月給
「基本給」+「固定手当(役職手当や資格手当など)」。毎月固定で支給される給与のことで、社会保険料や税金を差し引く前の金額を指します。

・月収
「基本給」+「固定手当」+「変動手当(残業手当、インセンティブなど)」。月給に変動手当を加えた、月々の総支給額のことで、社会保険料や税金を差し引く前の金額を指します。

一般的に月収と賞与は別々にカウントされ、年収は「12カ月分の月収」+「賞与」で計算されます。

・所得(給与所得)
年収から必要経費を引いた金額のことです。

会社員は原則として必要経費が認められていませんが、仕事用の服や筆記用具など、仕事のために自己負担しているものがあることを考慮し、年収に応じて一定の金額を控除する「給与所得控除」が設けられています。そのため、会社員の所得は、年収から給与所得控除を引いた金額を指します。

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