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アクセンチュアのケース ―人材の多様性によって成果を出す  ワーキングマザーを"約9倍"にまで増やした10年来の取り組みとは?

2017.12.15

世界55か国、200都市以上に拠点があり、約42万5,000人が働く総合コンサルティング企業、アクセンチュア。 その日本法人(Accenture Japan Ltd)では約9,000人が働いています。 アクセンチュアは、お客様の多種多様な課題解決を支援するためには、 女性をはじめ多様なバックグラウンドを持つ社員がそれぞれに活躍できる職場であることが 重要だと考えています。

ところが日本法人は他国に比べると、かねてから人材の多様性、特に女性社員の比率が低いという 課題を抱えていたため、2006年には「Japan Women's Initiatives(JWI)」を発足し、 10年以上にわたって育児制度の整備、女性管理職を増やすなど女性の活躍促進、 そして勤務時間に制約がある社員のキャリア構築支援や誰もがもつ無意識の偏見に気づき 多様性を生かした マネジメントを浸透させるためのトレーニング実施など、 男女共通の課題にも継続的に取り組み続けています。

その結果、2007年と2017年を比較すると、女性社員数は5倍、女性管理職数は4倍、 子どもがいる女性においては9倍にまで増えたそう。 その背景にはアクセンチュアならではの風土があると、人事部の長谷川紀子氏は言います。

アクセンチュア株式会社 人事部 長谷川 紀子氏

「実は前職で産休中にアクセンチュアからうちに来ませんかと 声がかかって、最初は『育休中と伝えれば断られるかな』と思っていたのですが、 会って伝えてみると『育児中の人にも活躍してほしい、会社を変革してほしい』と。 実際に入社してみたら、本当に各社員が所属部門やプロジェクトの状況に応じてさまざまなスタイルで、 柔軟に働いている環境でした。それでいてチームで支え合う、 お互いを尊重するといったカルチャーが根底にあるので、 なんの隔たりも妥協もなく同じゴールを目指して協働できるんですね」

アクセンチュアでは"制度"と"意識"の両輪で環境を整備

2016年に導入した「短日短時間制度」は、小学校卒業までの育児や、介護、 ボランティア活動などを理由に週20時間および週3日以上の範囲内で勤務時間の選択が可能となる制度。 もちろん"男性・女性を問わず"に利用できます。

さらに同時に、従来管理部門だけに適用されていた在宅勤務制度を全部門全社員が利用できるように 拡充されています。

「採用候補者の方とお話をしていると、 制度はあっても利用しづらいという声をよくきくのですが、アクセンチュアでは"制度"と"意識" の両輪で環境を整備し本質的な効果創出を目指します。 この点は、コンサルティング企業としてお客様のさまざまな変革をお手伝いしてきた ナレッジが最大限生かされていると私自身、感心したところです。 私も5歳と2歳の子どもがいますので、上の子が小学校にあがったら短日短時間制度の活用を検討したいと思っています。 人が財産の会社だからこそ、各社員が勤務できる時間内で役割を果たし できる環境を作ろうと後押ししてくれているのはありがたいですね」

ほかにも出産休暇、配偶者・ライフパートナー出産休暇、育児休業はもちろん、 母性保護休暇やベビーシッター費用補助など法定を上回るサポートも整備されています。

前述のとおり女性の管理職も増え、さらにワーキングマザーも増えたために、 風土の面でも大きく変化してきたといいます。

「実際に出産・育児の悩みを共有できるメンバーがチーム内や 直属のマネジメント層にいる、という社内環境ができていて。 保育園のお迎えに間に合うように...といった配慮のもとチーム内で助け合ったり、 男女を問わず育児・介護の状況を踏まえた仕事の割り振り方を考慮してくれたり、 良い状態で機能していると思いますね」

また、国内外を問わず、募集中のポジションに自分の意志で応募できる仕組みがあり、 昨年度も数百人の日本人社員が希望の異動を叶えています。 例えばエンジニアがコンサルタントにキャリアチェンジしたり、 中には夫の海外赴任のタイミングで海外の拠点に転籍したケースもあるそう。

このように、社内にいながら転職さながらの異動も可能で、 自由に自分のキャリア構築をカスタマイズしていけるところも社員が長くアクセンチュアで 働き続ける一助となっているようです。

今後は女性社員、女性管理職比率を"グローバルの水準"に引き上げていく

かつては転職エージェントに「コンサルティング企業はハードワークのイメージが強いので 候補者を紹介しにくいです」と言われたこともあったそうです。 そんな中、2013年からアクセンチュアの採用支援を担当しているリクルートキャリアの大谷幸子は、 面接の際に候補者からあがってきた声を綿密に報告するなど、 採用の現場レベルでの改善を共に行ってきたといいます。

「単純に働きやすいことが大事なのではなく、多様な働き方が受け入れられるということが大事。 数十年のキャリアを考えれば、アクセルを踏んで思いきり働きたいときもあれば、 出産育児介護等ライフステージに応じて各社員の求めるワークライフのバランスが変わる。 アクセンチュアさまはそれらをしっかり受け入れられる環境整備をしているので、 面接の中では多様な働き方の具体事例を出してもらって、その懐の広さを伝えてもらうということを 強くお願いしました。」

長谷川氏と、アクセンチュアの採用支援を2013年より担当しているリクルートキャリアの大谷

今後は、人材の多様性においてグローバルの水準に追いつくのが社として掲げる目標だと、 長谷川氏は言います。たとえば2017年7月時点で30.4%だった日本法人の女性比率を2020年までに33%に、 さらに女性管理職比率を14.5%から20%に引き上げていくのが当面の目標となります。

「色んなバックグラウンドの人材が歓迎され、色んな働き方が叶う会社だということを、 今後のキャリアを検討中の皆さんにぜひ伝えたいですね。ご自身の強みと社内リソースを最大限に活かし、 より多くの方に活躍いただきたいと願っています」


◆参考情報

アクセンチュアの女性活躍促進活動

アクセンチュア独自の働き方改革


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